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格闘技・プロレス

「今も“この野郎”と思う」77歳、藤原喜明が見せた現役ファイターの矜持「誰でも年を取るけどジジイになる必要はない」

橋本宗洋

2026.05.31

77歳の藤原喜明がリングで元気な姿を見せた。写真:橋本宗洋

77歳の藤原喜明がリングで元気な姿を見せた。写真:橋本宗洋

「これはたまんない。こんな凄いカードないですよ」

 リングサイドでセコンドについていた選手が、思わず呟いていた。5月27日、初代タイガーマスク・佐山聡によるストロングスタイルプロレスの後楽園ホール大会だ。
 
 休憩明けに組まれたのは6人タッグマッチ。藤原喜明&船木誠勝&石川雄規vs村上和成&高橋“人喰い”義生&アレクサンダー大塚という、オールドファンにはまさに“たまらない”顔合わせだ。

 藤原は1972年、旗揚げした年の新日本プロレスでデビューした大ベテラン。アントニオ猪木の海外遠征では“用心棒”としてセコンドを務め、カール・ゴッチから学んだ“関節技の鬼”であり、新日本からUWF、そして藤原組を設立。多くの選手を育成したことでも知られる。

 今回は藤原の喜寿記念試合。つまり77歳である。ストロングスタイルプロレス登場は、前回の興行でトークショーを行なったことから。

 試合をした船木は新日本時代から藤原を信奉し、UWF、藤原組に所属。石川、高橋、アレクは藤原組でデビューした。この試合はアレクの30周年記念でもあった。村上の異名は藤原が長州力を襲撃してテロリストと呼ばれたことにちなみ“平成のテロリスト”。全員がゆかりのある選手であり、4人は弟子となる。

 ただ藤原自身は「俺に弟子はいない」と言っている。

「あっちが俺のことを先生だって言うならそれはしょうがないけど、みんな俺の練習相手で、だから仲間だよ」

 後楽園ホールに入場曲『ワルキューレの騎行』が流れ、揃いの藤原組Tシャツを着た藤原、船木、石川がリングに。それを見つめる村上、高橋、アレク。特別な空間だった。

 もちろん、77歳で全盛期と同じ動きというわけにはいかない。体もだいぶ小さくなった。それでも藤原の闘志は衰えない。鋭い眼光で相手を睨みつけ、頭突きを繰り出すと「(村上を場外に)放り出せ」と船木に指示。噛みつき、さらにイス攻撃と暴れまくった。クライマックスは代名詞とも言えるワキ固め。その瞬間的なキレはさすがというしかない。食らった村上も感服したようだ。
 
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