専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
ラグビー

なぜ神戸は最後に崩れなかったのか? サベア、レタリックら世界的名手たちが見せた“王者のディフェンス”【ラグビーリーグワン】

向風見也

2026.06.09

リーグワン初優勝を果たした神戸S。レタリック共同主将を中心に歓喜の輪が生まれた。(C) Getty Images

リーグワン初優勝を果たした神戸S。レタリック共同主将を中心に歓喜の輪が生まれた。(C) Getty Images

 最終コーナーを回り切るのが大変だった。

 後半33分頃。5万人超が集う東京・国立競技場で、コベルコ神戸スティーラーズがトライラインを背に身体を張った。

 ニュージーランド代表109キャップでレギュラーシーズンのトライ王でもあるロックのブロディ・レタリック共同主将が、同代表106キャップで短期加入したフランカーのアーディ・サベアが、日本代表29キャップで右プロップの具智元が、迫る走者へ立ち向かった。

 2026年6月7日。戦っていたのは、加盟するジャパンラグビーリーグワンのプレーオフ決勝だ。対するクボタスピアーズ船橋・東京ベイを19―13とわずか6点リードしながら、ラスト7分で逆転されうるピンチを迎えていた。
 
「神戸のDNAには速く立ち上がるマインドセットがある。皆、努力していいディフェンスができたと思います」

 件の局面を後述するのはティエナン・コストリーだ。日本代表11キャップのフランカーは、防御のアシスタントコーチであるピート・マーチィの方針に支えられていたという。

このマーチィの上司はデイブ・レニー。23年のヘッドコーチ就任以来、街や責任企業との繋がりを再認識させたり、厳格な視線とプログラムで選手を追い込んだりし、着任前9位の古豪を7季ぶりのファイナリストにしていた。

 いかついボスがコーチ席で見つめた件の難局は、16フェーズ目に突入した。

 このタフな攻防を左大外から見ていたのは、木田晴斗である。

 日本代表2キャップを持つスピアーズの力走型ウイングは、自身の周りに攻め入るスペースがあると看破。大声でパスを呼び込んだが、密集にフォーカスする仲間には届かなかった。

「要求はしていたんですけど、意思疎通はできなかった。コミュニケーションミスってところです」

 心で天を仰いでいたら、ちょうど接点に難敵のサベアが絡んだ。笛が鳴った。スピアーズが、援護役がボール保持者へと覆いかぶさる反則を取られた。

スピアーズでサベアと同じフランカーを担う末永健雄は…。

「いけそうだったんすけど、精度、遂行力が足りなかった(判定は)しょうがないです。(レフリーの)腕がどっちに上がるかというところで、あっちに上がった。であれば、次へ切り替えてディフェンスで…と思いました」

 コストリーは安堵した。

「あぁ…よかったなぁって」

 件の攻守逆転から約5分後、スティーラーズはだめ押し点を挙げた。「あぁ、勝ったな」とコストリー。22―13でノーサイドを迎える。
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号

  • soccer_digest

    6月3日(水)発売

    定価:980円 (税込)
  • world_soccer_digest

    6月4日(木)発売

    定価:980円 (税込)
  • smash

    5月21日(木)発売

    定価:800円 (税込)
  • dunkshot

    4月24日(金)発売

    定価:1100円 (税込)
  • slugger

    5月22日(金)発売

    定価:1100円 (税込)