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卓球

「わざと負けた」の声まで…張本智和に完敗した“中国卓球エース”に非難の嵐 母国メディアが極端な暴言に反論【アジア大会】

THE DIGEST編集部

2026.09.25

日本は中国を下して60年ぶりの金メダルを獲得した。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

日本は中国を下して60年ぶりの金メダルを獲得した。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 日本に敗れ、アジア大会男子団体の連覇を逃した中国卓球界で、エースの王楚欽に対する批判が過熱している。

 中国メディア『捜狐』は9月25日、「王楚欽が張本智和に敗れてから1日も経たず、荒唐無稽なことが起きている」と題した記事を掲載。敗戦後に王楚欽へ向けられた過剰な批判に苦言を呈し、エースを擁護する論調を展開した。

 王楚欽は男子団体決勝の第4試合で張本智和に0-3で敗戦。中国は日本に2-3で敗れ、男子団体で40年ぶりに金メダルを逃した。これを受け、中国国内では王楚欽に対して「闘志がない」「状態が悪すぎる」といった批判が噴出。さらに一部からは、「わざと負けた」「故意に手を抜いた」とする極端な声まで上がったという。
 
 しかし『捜狐』は、こうした見方を真っ向から否定する。

 同メディアが指摘したのは、王楚欽が張本戦の直前、松島輝空との試合で5ゲームを戦い抜いていた事実だ。0-2から逆転し、すべて11-9という接戦を制して中国に1点をもたらした王楚欽は、その直後に張本との対戦を迎えた。

『捜狐』は「ひとりの選手が全力を尽くして5ゲームを戦った直後、休む間もなく相手のエースと対戦した」として、体力面を考慮する必要があると主張。「肉体は鋼鉄ではない」と表現し、どれほど優れた選手でも連戦による疲労やコンディションの影響から逃れることはできないと説いた。

 さらに、「世界ランキング1位」という肩書についても、それが「永遠に負けないこと」を意味するわけではないと強調。馬龍や張継科といった過去のレジェンドでさえ敗戦を経験しているとして、王楚欽の1試合の敗戦だけを切り取って評価することに疑問を呈した。

 そして、同メディアが特に問題視したのが、敗戦からわずか数時間で飛び交った「故意に手を抜いた」といった根拠のない臆測だ。

「試合の問題や戦術について客観的に議論することはできる。しかし、理性的な批判とネット上の感情的な攻撃は同じものではない」――。記事はそう訴え、若い選手たちが長年にわたって積み重ねてきた努力を、たった一度の敗戦だけで無視すべきではないと強調している。

 日本に敗れた衝撃が広がるなか、王楚欽への批判が集中する中国国内で、母国メディアは「敗戦=故意の手抜き」とする極端な論調に待ったをかけた形だ。

構成●THE DIGEST編集部

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