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eスポーツ

eスポーツってそもそも何だ?市場の始まりとデジタル時代を生きるアスリートの姿を解説

龍田優貴

2020.09.15

「レインボーシックス シージ プロリーグ シーズン10ファイナル」で優勝に輝いた「Natus Vincere」

「レインボーシックス シージ プロリーグ シーズン10ファイナル」で優勝に輝いた「Natus Vincere」

 2018年にゲーム業界の内外から”元年”と称されて以降、Webメディアに雑誌、テレビ番組といった各種メディアで取り上げられる機会も増えてきた「eスポーツ」。オランダに拠点を置く調査会社Newzooの発表によると、試合の視聴者人口だけでも約4億5000万人以上いるとされており(2019年時点)、その規模感は今やリアルスポーツに勝るとも劣らない勢いと言っていいだろう。

 しかし、ゲームに馴染みの無い方々にとってみれば、「ゲームの競技大会がどうしてそこまで盛り上がるのか?」「eスポーツで活動する選手は普段どのような生活を送っているのか?」等々、いくつか疑問が生じているかもしれない。そこで今回は大まかにeスポーツにおける競技シーンの成り立ちを踏まえ、開催される大会の実態やプロ選手の活動について解説する。

 本題へ入る前に、まずはeスポーツの語義を明らかにしたい。経済産業省と連携してeスポーツの振興をはかる「一般社団法人日本eスポーツ連合」(以下、JeSU)の公式サイトによると、「電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使ったスポーツ競技」と書かれている。ここでは”対人戦を前提としてゲームに取り組む競技”と考えてもらえると幸いだ。
 
 eスポーツの世界市場における収益規模は成長途中にある。前出のNewzooは自社レポート「Global Esports Market Report 2020」にて、2020年度の収益規模は約9.74億USドルと予想。このまま着実に市場が広がれば、2023年度には約16億USドルまで上るとしている。

 一方の国内市場は世界と比較して少なめながらも、2020年度に至るまで増収傾向にある模様。KADOKAWA Game Linkageの「日本国内におけるeスポーツ市場の動向」によれば、2019年度の国内eスポーツ市場規模は約61億円。また、ゲーミングチームやプレイヤーと契約を結んでスポンサードする、もしくは実績のあるプレイヤーを迎え入れて直接プロゲーミングチームを立ち上げる一般企業が増えたことで、企業グループ間の繋がりを越えた成長性を見せているのも特筆すべきポイントだ。
 

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