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eスポーツ界を盛り上げる「バトルロイヤル」。誕生のルーツと人気タイトルを紹介!

THE DIGEST編集部

2021.03.19

バトルロイヤルは大会だけでなく、YouTubeやTwitchといった動画配信サイトでも多くの実況者が配信している。(C)Getty Images

バトルロイヤルは大会だけでなく、YouTubeやTwitchといった動画配信サイトでも多くの実況者が配信している。(C)Getty Images

 今のeスポーツ界に欠かせない存在、それが「バトルロイヤル」というジャンルのタイトルだ。

 ゲームによって細かい部分は異なるが、基本は自分、もしくは自チームのプレイヤー以外は全員敵で、武器やアイテムは現地調達、戦って他のプレイヤーを蹴落としてもいいし、ギリギリまで隠れて戦闘をやり過ごしてもいいし、とにかく最後に自分が生き残っていれば勝利というのがバトルロイヤルゲームの基本的なルールだ。

 プレイするたびに違うゲーム展開になることがバトルロイヤルの魅力の1つなのだが、このジャンルがここまで大きく盛り上がったのはそれだけが理由ではない。それが“観る”楽しみだ。自分たち以外を全員倒して生き残れば良いというシンプルなルールのため、そのゲームに対する知識があまりなくても楽しむことができるし、もちろん知識があればより一層楽しめる。

 という具合で、今でこそ代表的なジャンルのひとつになっているが、誕生を紐解いていくと比較的若いジャンルのゲームなのだ。

 本稿では少し歴史を紐解き、どんな進化を遂げて、どこで爆発的なヒットになったのか。そういった部分を見ていきたいと思う。
 
【バトルロイヤルはユーザーが作成したMODから生まれた!】

 まずバトルロイヤルジャンルの誕生のきっかけになったのは、『ArmA II』というゲームのMOD(ゲームに新しい要素を追加するプログラムやファイル)から誕生した『DayZ』(2013年)というタイトルだと言われている。

 ゾンビによって文明が崩壊した世界にプレイヤーは放り出される。武器はもちろん医療品や食料などの資材は現地調達、その過酷な世界で生き延びることを目指すというゲームだ。もちろん他のプレイヤーから襲われることも日常茶飯事だった。

 当時は対戦や協力に重きを置いたタイトルがほとんどで、生き残りに重きを置いたタイトルは非常に珍しかった。そんな珍しさもあり話題になったのだが、難易度は非常に高い作品で、他のプレイヤーに出会う前に食料などが見つけられず飢えで倒れてしまうようなハードコアなタイトルだった。

『DayZ』はその人気から、数多くのMODが開発された。その中の1つがMOD『DayZ Battle Royale』だ。作者はPlayerUnknown氏、つまりのちの大ヒット作品となる『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS』(以下『PUBG』)の生みの親である。

『DayZ Battle Royale』はより対人戦に重きを置いたMODとなっており、今のバトルロイヤルゲームのスタンダードになっている「徐々に狭まっていくセーフエリア」はここで実装された。このMODはかなりの人気を博し、サーバーが連日満員になるほどだったという。

 そこから韓国のゲーム開発会社Bluehole社に合流したPlayerUnknown氏は、クリエイティブディレクターとして『PUBG』の開発に携わる。
 

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