悪質いじめ騒動に揺れた韓国ツインズの評価が、ギリシャでうなぎ上りだ。

　元韓国女子バレーボール代表で、現在はギリシャの強豪PAOKでプレーするイ・ジェヨン＆ダヨン。25歳コンビは現地10月17日、激しいバッシングが吹き荒れる韓国を後にし、新天地であるテッサロニキに到着した。チームスタッフやメディアから手厚い歓迎を受けると、その４日後にはさっそく妹ダヨンが公式戦デビュー。国内リーグ第３節、８連覇中の女王オリンピアコス戦でセッターとして先発し、大車輪の活躍でチームを３－０のストレート勝ちに導いたのだ。
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　ダヨンはゲームのMVPに選ばれ、さらにギリシャ・バレーボール連盟が選出する「第３節のMVP」にも輝いた。強力アタッカーである姉ジェヨンのデビューはまだだが、ギリシャ国内での注目度と評価が急騰しているのだ。

　ギリシャ全国紙『Poston』の記者で、入団前から姉妹の動向を追ってきたステファノス・レモニディス氏は、「当然だが、いきなり初戦でイ・ダヨンがワールドクラスの実力者であることが垣間見れた。１年後には100パーセント、ふたり揃ってイタリアかトルコに活躍の場を移すだろう」と評し、次のように論じている。

「そもそも、ふたり合わせて８万ユーロ（約1000万円）のサラリーが安価すぎるのだ。PAOKは１年しか契約しておらず、移籍に関しての優先権も持っていない。ギリシャ・リーグは近年力を付けてきているとはいえ、ツインズにとって相応しい舞台かと言えば、そうではない。彼女たちの先輩であるキム・ヨンギョンが活躍したトルコ、そしてイタリアこそが疑いようのない最高峰のリーグだ。間違いなく１年後には、トップレベルに返り咲くだろう」

　最後に同記者は「姉妹は韓国時代、合わせて80万ユーロ（約１億円）の報酬を得ていたと聞く。現在の10倍の額だが、イタリアかトルコのクラブに移籍すれば、同程度の水準には容易く達するはずだ」と太鼓判を押している。
  　丸８か月間のブランクをものともせず、衝撃的なデビューを飾ったダヨン。韓国国内でも驚きをもって報じられ、ギリシャで人気が急昇中であることなどが続々と報じられている。出国まで連日のように続いていた批判記事やスキャンダルの追報はすっかり鳴りを潜め、その活躍ぶりを静観している印象だ。

　はたして失意のどん底から、怒涛のＶ字回復を遂げていくのか。筋書きの読めない“韓流ドラマ”は、まだまだ終わりそうにない。

構成●THE DIGEST編集部

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