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「トラックリミットは僕のミス」角田裕毅、米国GP初日のペース不足を悔いる! 一方で「初走行の不利はさほどない」と自信も

THE DIGEST編集部

2021.10.23

COTAでの初日はFP1で18番手、FP2で16番手を記録した角田。(C)Getty Images

 F1第17戦のアメリカ・グランプリが開幕。10月22日には午前午後で2回のフリー走行(FP1、2)が実施された。

 そもそも米国入国が初めてというスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)での走行も当然ながら初体験。開幕前には急勾配を上がってからのターン1を「ジェットコースター」と表現して楽しみにしていた。

 そしてFP1では最多タイの22周を走行し、最高タイムは全体の18番手となる1分37秒954(ちなみにチームメイトのピエール・ガスリーは、1分36秒611で6番手)、FP2では24周回で16番手の1分36秒983(ガスリーは1分36秒242で12番手)だった。なお、角田はいずれのセッションにおいても、トラックリミットによって更新タイムを抹消されている。

 初日を終えた後、角田はチーム公式サイトを通して「オースティンでの初日を楽しむことができました。初めてのコースだけど、すぐに良いアプローチを掴むことができ、ドライビングが楽しかったです」と振り返っている。

「ただ、ここまでペースはあまり良くないので、今夜はやるべきことが多くありますし、ターン19でのトラックリミットにも苦戦しました。全てのデータを解析して、明日は再び力強いパフォーマンスが発揮できるはずだと思います」

 また、走行後の公式インタビューでは「トラックリミットは僕のミスなので、今後に向けて改善する必要があります」とタイム抹消について反省。初走行の不利点を訊かれると「さほどないと思います。FP1では走行経験のあるドライバーと比べて不利でしたが、今後のセッションは大丈夫だと思います」と自信を窺わせた。

 さらに予選での目標については「もちろんQ3進出ですが、今回はとりわけペースを上げるのに苦労しているので、トップ12入りが僕のターゲットになります」と語った。
 
 チームのSNSは「新しいコースを学びながら、ハードプッシュして正しいセットアップを見つけるのは簡単な仕事ではない。まだまだやるべきことは多い」と米国での角田の厳しい状況を強調する。それでもチーフ・レースエンジニアのジョナサン・エッドルスは「2つのセッションで様々なセットアップを試したが、それでも安定性を見つけるのは困難だった」と、初日は苦労続きだった点を明かしている。

 海外の専門メディアは、イタリアの『MOTORIONLINE』が「日本人ドライバーはCOTAを楽しんだが、チームの問題を覆い隠すことはなく、予選で10位以内に入るためには、夜通しの作業が必要となる」とレポート。

 一方でドイツの『Motorsport NEXT-GEN.com』はガスリーがFP2で12番手に終わったことを報じるとともに、「日本人選手は18番手と16番手だったが、ガスリーよりも姿勢は前向きだ」と記し、ブラジルの『F1MANIA』も「角田は改善ポイントがあることを認めながらも、テキサスでの挑戦を気に入っている」と報じた。

 今GP開幕前、角田は「今後レースが行なわれるコースのほとんどが、僕にとっては初めてのものであり、唯一走行経験があるのはアブダビ(第22戦アブダビGP)だけです。それでももちろん、僕はチームがコンストラクターズランキングで5位になるのに役立ちたいと思います」と不利を承知ながらもこれに打ち勝とうという意気込みを語っている。まずはCOTAでセッションごとに進歩を示しながら、ポイントに手を届かせることができるか。

構成●THE DIGEST編集部

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