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ラグビー

伝統の早慶戦は、いよいよ明日!秩父宮に立つ「注目5選手」をピックアップ

向風見也

2021.11.22

ここ10年は早稲田大の負けなし。山本凱(中央)ら慶大は借りを返せるか。写真:長田洋平アフロスポーツ

ここ10年は早稲田大の負けなし。山本凱(中央)ら慶大は借りを返せるか。写真:長田洋平アフロスポーツ

 ラグビーの早慶戦はもうすぐだ。

 関東大学対抗戦Aに加盟する早大と慶大の試合は毎年11月23日、実施される。

 対抗戦の成立より先に生まれた伝統の一戦で、その時々の戦力状況を問わず常にNHKで全国中継される。現在の会場は「聖地」と呼ばれる東京は秩父宮ラグビー場。学生スポーツ界有数の特異な空間は、2015年ワールドカップ日本代表の五郎丸歩(元早大)ら多くの名選手が巣だった舞台でもある。

 ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ率いる現代表は大学生の招集に慎重だが、より高いレベルの試合で見られるべき若者は各大学にいる。それには、早慶戦の出場者も含まれる。本稿では、11月23日の秩父宮に立つ次世代のスター5名について伝える。

●河瀬諒介(早大4年/フルバック)
 身長183センチ、体重89キロと大きくて速い。タックラーを蹴散らすカウンターアタックには、今の大学シーンでトップクラスの華やかさがある。キックの飛距離、空中で球を競り合う技術や強さと、国際的なフルバックに求められる領域でも際立つ。卒業後に入るチームで出番を得られれば、本格的にブレイクしうる。
 
●佐藤健次(早大1年/ナンバーエイト)
 桐蔭学園高校主将として全国大会2連覇。身体の強さとフットワークで防御網を破り、効果的なジャッカルで向こうの流れを断つ。身長177センチと国際舞台のナンバーエイトよりは小柄。将来はスクラム最前列のフッカーへ転じたいが、まずは現職で際立たんとする。「走れて、強くて、パスも、キックも…と何でもできたら凄いんじゃね? って」。

●宮尾昌典(早大1年/スクラムハーフ)
 この位置でかつて日本代表入りした後藤翔太コーチによると、よきスクラムハーフは「ぐちゃぐちゃしたところ(接点)から何事もなかったかのように、スムーズにボールを取り出す」。宮尾はその典型だ。圧力を受けながらも間を置かずにパス。適宜キックも繰り出す。守っては大型選手にも躊躇なくタックルでき、図太さがにじむ。

●山本凱(慶大4年/フランカー)
 身長177センチ、体重98キロ。一線級にあっては大柄でないが、年代別代表では強豪国の大男にも当たり勝つ。相手を押し戻すタックルとてこでも動かぬジャッカルは圧巻だ。元日本代表の栗原徹監督には「大学レベルでいい選手なのはわかっている。上のカテゴリーでそうなるにはラグビーナレッジ(理解度)をもっと」と期待される。

●山田響(慶大2年/フルバック)
 報徳学園高時代はユースオリンピックの7人制日本代表入り。線は細いが足に加え、スペースを見つけるのも速い。常に冷静で、「大舞台が好きというか、テンションが上がる」。今年は専門性の問われるスクラムハーフに挑み、プレーの幅を広げる。接点からパスを投げた後は、抜け出した味方を首尾よく援護。そのままトライを狙う。早慶戦は元の職場でプレー。

文●向風見也

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