現地時間３月20日、セルビアのベオグラードで開かれた世界室内競技選手権の走り高跳びで銅メダルに輝いたジャンマルコ・タンベリ（イタリア）。その好パフォーマンスはさることながら、競技中の彼の腕に視線が注がれた。

　ロシア軍によるウクライナ侵攻が続き、ウクライナ選手らは今大会の欠場を余儀なくされた。東京五輪でムタズエサ・バルシム（カタール）と金メダルを共有した29歳のジャンパーは、この大会でウクライナの盟友であるボーダン・ボンダレンコとアンドリー・プロツェンコの名前とウクライナ国旗を右腕に、そしてイタリア国旗を逆腕に書き込んで登場。ウクライナの国旗である青と黄色のマスクを着用した彼は、２メートル31を記録し３位に入った。
  　このジャンパーの行動に母国であるイタリアメディアが反応。『Sportal.it』では、「ジャンマルコ・タンベリがウクライナ戦争へのジェスチャーを示し、全世界を感動させた」と写真を添えて伝えた。また『OA sport』は、「競技性だけでなく、絶大なパフォーマンスを発揮した」と評し、「戦争のため欠場したウクライナジャンパーに敬意を表した」と綴っている。

　五輪チャンピオンが世界へとメッセージを示した今大会。平和を願う彼の想いはロシアへと届いて欲しいものだ。

構成●THE DIGEST編集部

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