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「不当な仕打ちだよ!」Zマークで物議のロシア体操男子が厳罰の可能性に猛反発! 本人は“記念式典”にも参加

THE DIGEST編集部

2022.03.23

Zマークを身に着けるアスリートの先駆けとなったクリアク。はたしていかなるペナルティが科されるのか(写真はイメージ)。(C)Getty Images

Zマークを身に着けるアスリートの先駆けとなったクリアク。はたしていかなるペナルティが科されるのか(写真はイメージ)。(C)Getty Images

 胸元に「Zマーク」を着けて、表彰台に上った20歳のアスリート。世界中で物議を醸してからおよそ2週間、いよいよ裁定が下されそうな気配だ。
【関連画像】Zマークを着けて堂々と表彰台に立つクリアクの姿はこちら!

 問題のシーンが起きたのは、現地時間3月6日にカタール・ドーハで開催されていた体操種目別ワールドカップだ。その男子平行棒で、RGF(ロシア体操連盟)のイワン・クリアクが銅メダルを獲得。すると若き新鋭は表彰式で、テープで貼り合わせて作った「Z」の文字を胸に示して登場したのだ。「Z」はウクライナに侵攻したロシア軍の戦車が掲示している文字で、いまや侵略を支持するシンボルとなっている。

 当然、クリアクの行動は世界中から大バッシングを浴び、FIG(国際体操連盟)も「ショッキングな振る舞いだ」とだけ声明を発して、体操倫理財団に懲戒手続きを要請。クリアクはインスタグラムで「Zで勝利と平和を意味した」「先に政治的なアクションを起こしたのはウクライナの選手たちだ」「結果を恐れてはいない」などと想いを綴り、ふたたび非難の対象となった。

 そんななか、クリアクとともに厳罰の対象者となっているコーチのバレンティナ・ロディオネン氏がロシア国営通信社『TASS』に、FIGによる処分内容が「1年間の出場停止になりそうだ」との見解を示した。そのうえで、「国際連盟はウクライナからの圧力で決断を下しており、なかには我々の生涯失格を主張する者もいる」とコメントしたのだ。

 これを受けて、クリアク自身もロシア政府寄りのメディア『Life』の取材に応えて怒りを爆発させた。

「どう考えても、僕を除外するなんて不当な仕打ちだよ! なにも違反行為なんて犯していないし、ルールも破っていない。なのに彼らは僕を排除しようとしているんだ。僕たちの国家に対する態度の表われだよ」
 

 先週金曜日、モスクワのルズニキ・スタジアムでは「クリミア併合8周年記念コンサート」が盛大に開催された。ウラジーミル・プーチン大統領を筆頭に政府要人や夏季・冬季五輪の豪華メダリストらも登場する一大イベントとなったが、英メディア『inside the games』によると、クリアクもふたたび胸に「Zマーク」を着けて会場に姿を現わしていたという。

 クリアクら関係者が出席するオンライン聴聞会は、3月28日から4月1日にかけて実施される予定。その直後に、正式な決定が下される流れだ。1年間の出場停止を超える厳罰が下される可能性も十分にあるが、FIGは詳細について問い合わせた『inside the games』に対して、「審議が進行中なのでいっさい答えられない」と返答した。

 ちなみにFIGは騒動が起きた日の翌3月7日から、ロシアおよびベラルーシ選手団の国際大会出場を禁止している。

構成●THE DIGEST編集部

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