フィギュアスケート大国ロシアの名指導者であるエテリ・トゥトベリーゼ氏の“驚きの行動”に国内メディアもざわついている。

　北京五輪女子シングルで金メダルを勝ち取ったアンナ・シェルバコワや、同じく銀メダルのアレクサンドラ・トゥルソワらを育て上げ、いまやロシア・フィギュア界にとっては欠かせない存在となっているトゥトベリーゼ氏。だが、同国通信社『RIA FAN』によれば、「トゥトベリーゼ氏はインスタグラムからロシアの国旗を掲げたものとプーチン大統領と映る写真を消した」というのだ。

　一連の報道について同メディアは、「政治的出来事がエスカレートすると、ロシア国旗が映る画像をすべて消し、プロフィール画像を大きく変えた。そしてプーチン大統領のお誕生日祝福の投稿も削除した」と事実を連ねたうえで、「ウクライナでのロシアの特殊作戦の開始後に、欧米の制裁に入ることを恐れている可能性がある」と予想した。

　スポーツ界屈指の敏腕コーチの謎めいた行動には、SNSやブログなどインターネット上では議論が巻き起こっている。そのなかには「米国に不動産を持っているからだ」という意見もある。
  　女性向けファッション誌『Grazia』のロシア版も同件に反応。「エテリコーチが将来起こりうる禁止令から自分を守るための行動」「エテリ自身が写真を削除したのではなく、ソーシャルネットワークの管理者によってブロックされた可能性もある」とブロガーの見解を挙げた。

　これまでフルスタリンに本拠地を置き「サンボ70」で指導にあたってきたトゥトベリーゼ氏。しかし「すでにサンボ70から脱退している。同コーチの組織は、モスクワの別のユニットへ移動する予定」と最新の動向も『RIA FAN』は伝えている。

　ロシアのフィギュア界を支えてきた名コーチが示す行動は、果たして何を意味しているのだろうか……。

構成●THE DIGEST編集部

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