ロシア軍によるウクライナ侵攻が日々拡大されるなか、スポーツ界では、多くの団体や協会などが、国際大会からロシアやベラルーシの選手の除外を勧告した。

　ロシア人選手たちは必ずしも政府の考えに賛成しているわけではない。だが、これに伴い同国のアスリートは、練習の成果を発揮する場を失う大ダメージを受けた。ゆえに競技を問わず、国籍変更を検討している選手は少なくない。

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　連日のようにアスリートらの心境が各メディアで紹介されるなか、フィギュアスケートの男子シングルで欧州王者にも輝いたドミトリー・アリエフは、「腰を据えて考えなければならない議論だ」と国籍変更について地元紙『Sport Express』で語った。
  　アリエフ自身は、「僕は常に厳しい環境に身をおいて戦おうとしている。そうすることで世界の舞台でもうまく戦えるので」と敢えて変更をしない考えを示している。そのうえで、リンクでともに汗を流す仲間についてはこう話す。

「（国籍変更をする人）そういう人がいるのは理解できるよ。その動機もある程度理解できる。僕の友人のなかにも、そういう人はたくさんいるからね。彼らも『国籍変更をしたい』と言うんだ……」

　これを聞いたインタビュアーに「それは裏切り者とは言わないのか？」と問われると、スケーターは「彼らは国籍を移して競技を再開し、自分の可能性を披露したいだけ。それはとても観る価値があると思う」と持論を展開した。

　罪のない選手らもが巻き込まれている戦争。ウクライナ侵攻が続く世界情勢下では、今後も“国籍変更”をするアスリートが続々と現れるかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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