「世紀の再戦」が目前だ。

　６月７日、さいたまスーパーアリーナで行なわれるビッグマッチ、井上尚弥対ノニト・ドネアのバンタム級３団体統一戦の世界的な注目度は、試合前日にしてすでにピークを迎えている。

　井上が判定で勝利を収めた2019年11月の前回対戦から２年７か月、バンタム級の頂上決戦として再び雌雄を決するこの一戦は、当然のように海外メディアでも試合展開などが論じられている。そしてその結果は前回と同様であり、さらに今回の再戦では井上の「圧勝」を予想する声も少なくない。

　米スポーツベッティングサイト『COVERS』では、井上とドネアの試合について「このモンスターは止められない」と銘打たれた特集記事を配信している。
  　その中では、まず初戦を振り返りながら「最初の試合では両者ともビッグパンチ、血、ガッツ、気迫に満ちていたが、６月７日の試合も同じようなものになることは間違いないだろう」と、明日の試合内容を見込んでいる。

　同メディアは、前回敗れているドネアに関して「最大のアドバンテージである体格を活かし、イノウエと正面から打ち合うことができる唯一のボクサーだ」と評しながらも、39歳のスタミナを不安視しており「この年齢のドネアには、イノウエをアウトボクシングで倒す脚力もスピードもなく、一発の大技に期待をかけなければチャンスはない」と、ドネアの勝機は少ないとした。

　一方、ホームリングでの返り討ちを狙う井上については「今回、早々にドネアのボディを痛めつけ、中盤に消耗させながら仕留めると見ている」と序盤からの攻勢を予想。さらに「相手の機動力を削った後、イノウエは一気に攻め立てるだろう。９ラウンドになると、もうドネアにはイノウエを打ちのめす力は残っていないかもしれない」として、終盤までの決着との見込みを述べた。

　その上で「前回、あらゆる手を尽くしてイノウエを倒せなかったドネアは今回も同じ結果になるだろう。そしてドネアの僅かなチャンスを凌げば、イノウエが破壊的なパワーで崩し、もう一度、対戦相手を征服することになる」と、日本人王者の圧勝を断言した。

　ファイトスタイル、年齢、キャリアなど大きく違えども、ボクシングでは何が起きるかわからない。しかし、再び「ザ・モンスター」の勝利を確信する声は根強いようだ。果たして明日、今回の予想通りとなる結果は訪れるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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