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「信じるのは北京五輪の経験と自信」鍵山優真がSP6位から逆転の表彰台へ反撃誓う!復帰戦には「楽しい」【全日本フィギュア】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2022.12.24

9か月ぶりの復帰戦となった鍵山。逆転の表彰台へ巻き返しを図る。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 フィギュアスケートの全日本選手権は明日25日に最終日を迎える。4日間に渡った氷上バトルもクライマックスに差し掛かっており、残すはペアと男子のフリースケーティングを残すのみとなった。

 男子は宇野昌磨が驚異の100.45点で首位をキープ。2位に87.69点で島田高志郎、3位に山本草太が86.89点で追いかける。そして、北京五輪の銀メダリストも虎視眈々と逆転を狙っている。
【動画】逆転の表彰台を狙う19歳、鍵山優真のノーカット演技はこちら

 23日のショートが約9か月ぶりの復帰戦だったのが、鍵山優真だ。

 今年2月の北京五輪で鍵山は日本フィギュア史上最年少のメダリストに駆け上がった19歳は8月に負った左腓骨疲労骨折などからの回復が遅れ、参戦予定だったジャパンオープンやグランプリシリーズを2戦を欠場。そしてようやく迎えた今シーズンの初戦が、全日本という大舞台だった。

 鍵山は冒頭の4回転サルコウを綺麗に決めると、GOE(技の出来栄え点)は『3.60』と高く加点が付いた。しかし、2本目のコンビネーションジャンプの3回転ループで手をついてしまうと、後半のトリプルアクセルでは回転が抜けてしまいシングルアクセルに。基礎点ゼロという痛恨のミスを犯した。演技後には観客に手を合わせて、申し訳なさそうな表情を見せた。
 
 ほろ苦い復帰戦となった鍵山だが、「満足100%で、悔しさが100%です。最後だったので、注目されるなかで滑るのが楽しくて、2分50秒が短く感じました」と満足する内容ではなかったが、久しぶりの試合で表情は充実していた。

 フリーを前日に控えた24日の公式練習では、鍵山は4回転サルコウやトリプルアクセル、コンビネーションジャンプなどを降り、大一番に向け最終調整に励んでいた。ショートトップの宇野とは19.06点差と苦しい点差だが、3位の山本とはわずか5.5点差と表彰台は射程圏内。「信じられるのは自分の経験と自信。オリンピックで経験したことが大きい」と語った19歳の瞳は、決して勝負を諦めていない。

 全日本選手権の大トリを飾る男子フリーは明日17時に開始。完全決着する。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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