死力を尽くした激闘が幕を閉じた。
フィギュアスケート全日本選手権の女子フリーが24日、東和薬品RACTABドーム(大阪府門真市)で行なわれ、ショート首位の坂本花織がフリー155.26点、合計233.05点で優勝。全日本2連覇を達成した。2位には同門の三原舞依が合計219.93点。3位には初出場の14歳、島田麻央が合計202.79点でジュニア世代で唯一、表彰台に登った。
【動画】3度目の全日本Vは2連覇!坂本花織の完璧なFSノーカット演技はこちら
坂本は最終グループ、女子の大トリで登場した。自分の前に滑った三原が自己ベストを更新する演技に心が揺れ動いたが、昨シーズンの世界女王は決して動じなかった。
冒頭のダブルアクセルで幸先良くスタートを切ると、3回転ルッツ、3回転サルコウとクオリティが高いジャンプで着実に加点を稼ぐ。3本目は当日の公式練習で失敗した3回転フリップ+2回転トゥループ。これを完璧に降りると、2週間前のGPファイナルで得点を落とした鬼門の3回転フリップ+3回転トゥループを決めると、最後の3回転ループも着氷。ジャンプは全て揃えた。
ジャンプだけでなく、スピンも全て最高評価のレベル4を獲得。GPファイナル女王・三原の得点を10.03点上回る155.26点。合計233.05点で終わってみれば、圧倒的な差で大会2連覇を果たした。
演技後は全ての力を出し尽くしたかのように、両手を膝にあてた坂本。5835人の観客から総立ちのスタンディングオベーションで拍手を送られた22歳は、ようやく満面の笑顔で応えた。「自分ができることができた。終わった時はきつくてガッツポーズをできる余裕がなかった」と会心のフリーを振り返り、「今シーズン一番と言える出来だったと思う」と自画自賛した。
中野園子コーチは世界女王の変化について、気持ちの切り替えができていることが大きいと言及し、愛弟子の快挙を称賛している。
「かなりプレッシャーがあったなかで、よくやったと思う。彼女が強かった。ファイナルの経験があったからこそだと思う。自主的に自分でも気持ちを切り替えることができている」
今大会は来年3月に、さいたまスーパーアリーナで行なわれる世界選手権の代表選考も兼ねており、全日本優勝を果たした坂本は選考基準を満たし、ひと足早く代表内定を手にした。進化が止まらない22歳から、来年も目が離せない。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集
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坂本は最終グループ、女子の大トリで登場した。自分の前に滑った三原が自己ベストを更新する演技に心が揺れ動いたが、昨シーズンの世界女王は決して動じなかった。
冒頭のダブルアクセルで幸先良くスタートを切ると、3回転ルッツ、3回転サルコウとクオリティが高いジャンプで着実に加点を稼ぐ。3本目は当日の公式練習で失敗した3回転フリップ+2回転トゥループ。これを完璧に降りると、2週間前のGPファイナルで得点を落とした鬼門の3回転フリップ+3回転トゥループを決めると、最後の3回転ループも着氷。ジャンプは全て揃えた。
ジャンプだけでなく、スピンも全て最高評価のレベル4を獲得。GPファイナル女王・三原の得点を10.03点上回る155.26点。合計233.05点で終わってみれば、圧倒的な差で大会2連覇を果たした。
演技後は全ての力を出し尽くしたかのように、両手を膝にあてた坂本。5835人の観客から総立ちのスタンディングオベーションで拍手を送られた22歳は、ようやく満面の笑顔で応えた。「自分ができることができた。終わった時はきつくてガッツポーズをできる余裕がなかった」と会心のフリーを振り返り、「今シーズン一番と言える出来だったと思う」と自画自賛した。
中野園子コーチは世界女王の変化について、気持ちの切り替えができていることが大きいと言及し、愛弟子の快挙を称賛している。
「かなりプレッシャーがあったなかで、よくやったと思う。彼女が強かった。ファイナルの経験があったからこそだと思う。自主的に自分でも気持ちを切り替えることができている」
今大会は来年3月に、さいたまスーパーアリーナで行なわれる世界選手権の代表選考も兼ねており、全日本優勝を果たした坂本は選考基準を満たし、ひと足早く代表内定を手にした。進化が止まらない22歳から、来年も目が離せない。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集
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