去る3月29日、プロボクシングの前バンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)は、自身の負傷を理由に5月7日に横浜アリーナでの開催を予定していた世界スーパーバンタム級WBC&WBO統一王者スティーブン・フルトン(米国)戦の延期を発表した。
【動画】強烈な打撃音に米メディア衝撃!井上尚弥のKOシーンをチェック
結局、回復具合を鑑みて、7月25日にリスケジュールされた同一戦だが、史上9人目の4団体統一を達成した井上がバンタム級から1.8キロ増となる新階級での初陣でもあっただけに、周囲の熱量は依然として保たれたままだ。
日本の怪物とアメリカの天才――。当代屈指の実力を持つファイター同士のマッチアップは、はたしてどのような決着を見るのか。これはすでに多くのメディアや識者、さらにファンが議論を重ねているテーマだ。どちらも無敗を誇り、年齢的にもキャリアの最盛期にあると言っていいだけに、ここまで予想は二分している感もある。
そうしたなかで、井上の勝利に太鼓判を押すのは、元世界2階級制覇王者のティモシー・ブラッドリー氏(米国)だ。
実体験に基づく説得力のある言葉が飛んだ。3月25日(現地)に米ポッドキャスト番組『Fight Hype』に出演したブラッドリー氏は、かつて3度も対峙した元世界6階級制覇王者のマニー・パッキャオ(フィリピン)との対戦を「俺も彼と闘うまでは自分が『良い選手だ』と思っていた。自信満々だった。でも、マニーはありとあらゆる面で俺を上回っていたよ」と回想。そして、こう続けた。
「おそらくこの闘いでフルトンは“桁違い”という物が、この世に存在する事を知るだろう。イノウエのパワー、技術、反射のスピード、そしてカウンターが毎秒のように付きまとう。そして、彼のようなレベルの選手は早々容易くは弱らない」
井上の優位性を指摘するブラッドリー氏は、さらに次のようにも論じている。
「イノウエは全てのパンチが的確で、それでいて速く、鋭い。だから正面にいるだけで相手は精神的にすり減らされるんだ。もちろんフルトンにもイノウエを攻めるチャンスはある。でも、彼に大きなダメージを効かせるほどのパワーやインサイドワークに少し欠けていると思う。とにかくイノウエのパワー、正確性、ボクシングIQにフルトンは対処しきれず、後半戦でKOされるかもしれない」
井上が「自分自身、過去最大のモチベーションでトレーニングに励む」と並々ならぬ闘志を燃やす一戦は、いかなる決着を見るのか。延期というアクシデントはあったにせよ、双方ともにベストコンディションでの激闘が望まれる。
構成●THE DIGEST編集部
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結局、回復具合を鑑みて、7月25日にリスケジュールされた同一戦だが、史上9人目の4団体統一を達成した井上がバンタム級から1.8キロ増となる新階級での初陣でもあっただけに、周囲の熱量は依然として保たれたままだ。
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そうしたなかで、井上の勝利に太鼓判を押すのは、元世界2階級制覇王者のティモシー・ブラッドリー氏(米国)だ。
実体験に基づく説得力のある言葉が飛んだ。3月25日(現地)に米ポッドキャスト番組『Fight Hype』に出演したブラッドリー氏は、かつて3度も対峙した元世界6階級制覇王者のマニー・パッキャオ(フィリピン)との対戦を「俺も彼と闘うまでは自分が『良い選手だ』と思っていた。自信満々だった。でも、マニーはありとあらゆる面で俺を上回っていたよ」と回想。そして、こう続けた。
「おそらくこの闘いでフルトンは“桁違い”という物が、この世に存在する事を知るだろう。イノウエのパワー、技術、反射のスピード、そしてカウンターが毎秒のように付きまとう。そして、彼のようなレベルの選手は早々容易くは弱らない」
井上の優位性を指摘するブラッドリー氏は、さらに次のようにも論じている。
「イノウエは全てのパンチが的確で、それでいて速く、鋭い。だから正面にいるだけで相手は精神的にすり減らされるんだ。もちろんフルトンにもイノウエを攻めるチャンスはある。でも、彼に大きなダメージを効かせるほどのパワーやインサイドワークに少し欠けていると思う。とにかくイノウエのパワー、正確性、ボクシングIQにフルトンは対処しきれず、後半戦でKOされるかもしれない」
井上が「自分自身、過去最大のモチベーションでトレーニングに励む」と並々ならぬ闘志を燃やす一戦は、いかなる決着を見るのか。延期というアクシデントはあったにせよ、双方ともにベストコンディションでの激闘が望まれる。
構成●THE DIGEST編集部
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