モンスターの戦いぶりは、“レジェンド”をも魅了している。

　７月25日、ボクシング前４団体統一バンタム級王者の井上尚弥は、東京・有明アリーナにてWBC・WBO世界スーパーバンタム級２団体統一王者のスティーブン・フルトン（米国）と対戦し、８回１分14秒TKO勝ち。WBA世界スーパーフライ級王者の井岡一翔（志成）に次ぐ日本人２人目の世界４階級制覇を果たし、世界戦20連勝も達成した。

　この熱狂から一夜明けた26日、あらためて公式ツイッターを更新したのは、元６階級制覇王者のマニー・パッキャオ（フィリピン）だ。「122ポンド、スーパーバンタム級」と書き始めると、 WBA・IBF同級王者のマーロン・タパレス（フィリピン）と井上の名前を並べ、「このファイトの実現が待ちきれない！」と４団体統一戦への期待を綴っている。

　前日には、圧倒的な力でフルトンをねじ伏せた井上の戦いぶりを受け、「イノウエにはスピードがあり、パンチのパワーも兼ね備えている。彼は特別なファイターだ！」と称賛のメッセージを送っていたパッキャオ。新しい階級でよりパワーアップした姿を見せている井上の存在は、“フィリピンの英雄”にとっても特別なものとして映っているようだ。
  　なお、フルトンに勝利した井上は、「この会場にタパレスがいるということで、次戦、スーパーバンタム級で４団体統一戦をしたい」と試合後のリングで宣言。タパレスも「自分がチャンピオンだと示したいので、ぜひイノウエと試合がしたい」と呼応すると、これに対して井上は、「今年中にベルトを懸けて戦いましょう」と固い握手を交わしていた。

　早くも次なる戦いに注目が集まっている井上。果たしてタパレス戦は年内実現となるのだろうか、その動向から目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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