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フィギュア

「サトコちゃん、すごいよ!」坂本花織が”競技復帰”の宮原知子を大絶賛! チーム一丸の連覇を強調 「燃やしてもらった」【ジャパンオープン】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2023.10.07

チーム一丸で2連覇を飾った日本。左から島田、友野、坂本、宮原。写真:滝川敏之

チーム一丸で2連覇を飾った日本。左から島田、友野、坂本、宮原。写真:滝川敏之

 10月7日、さいたまスーパーアリーナで日本、北米、欧州の3地域によるフィギュアスケートの団体戦「ジャパンオープン」が行なわれ、世界選手権連覇の坂本花織らが登場。日本が大会2連覇を飾った。

 シーズン到来を告げる風物詩ともいえるプロアマ混合の対抗戦。今大会のチーム・ジャパンは女子シングルが坂本花織、宮原知子。男子シングルが友野一希、島田高志郎の4名で臨んだ。

 日本勢のトップバッターを務めたのは、今大会のため『1日限り』の現役復帰を果たした宮原。22年3月の現役引退後はプロスケーターとしてアイスショーを中心に活動。本人は久々の競技会で体力面を心配していたが、ジャンプやスピンなど約1年半ぶりの実戦とは思えないパフォーマンスを発揮。2018年平昌五輪4位の実力は伊達ではなく、123.22点で日本は好スタートを切った。

 女子の大トリを務めたのは、昨年の世界女王・坂本。新フリー『Wild is the Wind/Feeling good』を披露した女王は冒頭のダブルアクセルを華麗に決めると3回転ルッツ、3回転サルコウ、後半の連続ジャンプなどほぼ完璧に着氷。世界女王の貫禄を見せつける見事な演技で、149.59点をマーク。トップで男子勢にバトンをつないだ。
 
 女子からいい流れを受け取った日本男子は、まず島田が先陣を切った。7年ぶりに参戦した22歳は2つ目に予定していた4回転トゥループが2回転になるも、そのあとは落ち着いた滑りでうまくまとめた。少し納得はしていなかったが164.26点で得点を伸ばし、友野に最後を託した。

 残り3人の時点で437.27点でトップを独走する日本。命運はジャパンオープン初参戦の氷上エンターテイナーに託された。

 昨年の全日本選手権で初の表彰台に立った友野は最初コンビネーションの予定が4回転トゥループ単独になるも、続く4回転ジャンプに2回転をつけて挽回。冒頭3つを4回転で固める高難度構成で最後まで戦い続け、177.72点をマーク。終盤はステップで観衆を楽しませた。

 日本は全員の演技を終え、最終滑走は「クワド・ゴッド(4回転の神)」こと、米国のイリア・マリニンが登場。大技・4回転アクセルをはじめ、4種類5本の4回転ジャンプを加えた異次元構成で逆転にかけた。

 全米王者は4回転アクセルを着氷すると、他の4回転も次々と降りていく。最後の4回転トゥループ+3回転トゥループはオーバーターンになってしまったが、それでも別格の内容に、演技後は観衆が総立ち。193.91点と圧巻のフリーを見せてチームを2位(577.87点)に引き上げたが、36.92点届かず。日本が総合614.79点で逃げ切り優勝。なお、チーム・欧州は543.31点だった。

 大会連覇を果たした日本の島田は「応援ありがとうございました。朝起きたら緊張していて。さいたまスーパーアリーナはやはり特別な舞台で高揚感もあったんですけど、緊張が勝ってしまった。でも、女子2人から力を頂いた」とスタートダッシュを決めた宮原、坂本へ感謝を口にした。

 この日のために競技復帰した宮原は「フリーの練習をできる限りやって、本番でもやることやってチームに貢献したいと思った。ほっとしました」と安堵。坂本はチームメイトの友野から始まる前に「(宮原)サトコちゃん、すごいよ」と聞いてモチベーションが上がっていたと明かし、「(気持ちを)燃やしてもらったので、感謝してます」と語り、チーム・ジャパン一丸で掴んだタイトルだと強調した。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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