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“遅れてきた大物”ブレイディヴェーグがGⅠ初制覇! 戴冠の裏にあった馬主サンデーレーシングのしたたかな戦略【エリザベス女王杯】

三好達彦

2023.11.14

1番人気の支持に応えた3歳ブレイディヴェーグがGⅠ初制覇を飾った。写真:産経新聞社

1番人気の支持に応えた3歳ブレイディヴェーグがGⅠ初制覇を飾った。写真:産経新聞社

 3歳と古馬がぶつかる牝馬の中距離クイーン決定戦・エリザベス女王杯(GⅠ、京都・芝2200m)が11月12日に行なわれ、単勝1番人気に推されたブレイディヴェーグ(牝3歳/美浦・宮田敬介厩舎)が優勝。重賞初制覇をGⅠの舞台で飾った。

 2着には5番人気のルージュエヴァイユ(牝4歳/美浦・黒岩陽一厩舎)が追い込み、3着にはハーパー(牝3歳/栗東・友道康夫厩舎)が粘り込んだ。また、昨年の本レースを制したジェラルディーナ(牝5歳/栗東・斉藤崇史厩舎)は5着に、同2着のライラック(牝4歳/美浦・相沢郁厩舎)は4着に終わった。

 重賞未勝利馬の1番人気にさまざまな不安を指摘する向きがあったが、それはまったくの杞憂に終わった。
 
 いつも通り、あおり気味にゲートでやや遅れをとったブレイディヴェーグだったが、前が空いた内ラチ沿いをするすると上がり、先行するハーパーの後ろ、5番手付近の好位置を取る。前日の雨、また当日の小雨で『良馬場』とはいえ緩くなったターフコンディションを鞍上のクリストフ・ルメール騎手は「心配していた」というが、彼女はそうした影響をほとんど感じさせない力強いフットワークを繰り出す。また、馬群がばらけたため、インにいても揉まれることがなかったのも幸いだった。

 1000mの通過ラップが61秒1というスローになったため、先行勢にはもってこいの流れとなったこのレース。第3コーナーからの下りで加速し、馬群の外へ出るための進路を確保したブレイディヴェーグは、直線へ向くなり持ち前の瞬発力を発揮して一気に進出。ハーパーを交わして先頭へ躍り出る。

 そして、そのあとも末脚は鈍ることなく、中団から追い込んできたルージュエヴァイユに3/4馬身差を付けて快勝。デビューからわずか5戦でGⅠタイトルを手にした。

 ルメール騎手はこれで菊花賞(ドゥレッツァ)、秋の天皇賞(イクイノックス)に続いてGⅠ3連勝の快挙。国枝栄厩舎で調教助手を務めていたことがある宮田調教師は、厩舎の開業から4年目にして初のGⅠ制覇となった。
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