現地3月23日(日本時間24日)、フィギュアスケートの世界選手権がカナダ・モントリオールで開催され、大会4日目は男子フリーが行なわれた。北京五輪代表の鍵山優真が300点を超える高得点を叩き出すも、最終滑走のイリア・マリニン(アメリカ)が4回転ジャンプ5種類を6本成功する超異次元のパフォーマンスで鍵山をかわし逆転で金メダル。鍵山は銀メダルに終わり、3連覇を狙った宇野昌磨はジャンプミスが響き4位。まさかの表彰台を逃した。
最終グループの3番手で登場した宇野は冒頭の4回転ループで転倒。続く4回転フリップは着地の際に踏ん張りきれず手をついてしまうなど、ミスが続いたが3つ目の4回転+2回転のトウループを成功し、なんとか立て直す。
後半はリズムよくジャンプを決めていくが、3つのコンビネーションジャンプで最後のフリップで手をついてしまうなど全体的に精彩を欠き、演技直後は苦笑いを浮かべた。
得点も伸びきれず173.13点、ショートとの合計は280.85点で暫定2位。3連覇の期待がかかった世界王者のまさかの結果に会場はザワついた。
宇野の次に滑走した鍵山はサルコウ、フリップの4回転を成功。特にフリップの速報値はGOE(出来栄え点)4.56点と高い加点がついた。その後も順調にジャンプを決めて安定した演技を見せていたが、後半のトリプルアクセルの着地で滑ってしまう痛恨のミスが出た。
だが20歳の若武者は残りをまとめてフィニッシュすると、全力を出し切ったかのように笑顔で観客の声援に応えた。鍵山は合計309.65点と驚異の得点を叩き出し、暫定1位にいたアダム・シャオ・イム・ファ(フランス)を抜き、トップに浮上した。
しかし、最終滑走で衝撃の演技が飛び出した。アメリカのマリニンが冒頭で大技4回転アクセルを成功するとルッツ、ループ、サルコウと次々に軽々と4回転ジャンプを着氷。コンビネーションを含んだ後半の4回転も回り切ると、最後の3回転ルッツ+トリプルアクセルを決めた時にはガッツポーズが飛び出した。
会心のノーミス演技に顔を覆い、リンクに倒れたマリニンを会場は割れんばかりのスタンディングオベーションで包み、フィギュア界に誕生した新王者を称えた。
注目の得点はフリー227.79点、ショートとの合計333.76点はともに今季の世界最高得点を大幅に更新し、初めて世界の頂点に立った。
構成●THE DIGEST編集部
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後半はリズムよくジャンプを決めていくが、3つのコンビネーションジャンプで最後のフリップで手をついてしまうなど全体的に精彩を欠き、演技直後は苦笑いを浮かべた。
得点も伸びきれず173.13点、ショートとの合計は280.85点で暫定2位。3連覇の期待がかかった世界王者のまさかの結果に会場はザワついた。
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だが20歳の若武者は残りをまとめてフィニッシュすると、全力を出し切ったかのように笑顔で観客の声援に応えた。鍵山は合計309.65点と驚異の得点を叩き出し、暫定1位にいたアダム・シャオ・イム・ファ(フランス)を抜き、トップに浮上した。
しかし、最終滑走で衝撃の演技が飛び出した。アメリカのマリニンが冒頭で大技4回転アクセルを成功するとルッツ、ループ、サルコウと次々に軽々と4回転ジャンプを着氷。コンビネーションを含んだ後半の4回転も回り切ると、最後の3回転ルッツ+トリプルアクセルを決めた時にはガッツポーズが飛び出した。
会心のノーミス演技に顔を覆い、リンクに倒れたマリニンを会場は割れんばかりのスタンディングオベーションで包み、フィギュア界に誕生した新王者を称えた。
注目の得点はフリー227.79点、ショートとの合計333.76点はともに今季の世界最高得点を大幅に更新し、初めて世界の頂点に立った。
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