格闘技・プロレス

ブル中野が日本人女性初の快挙!! WWE殿堂入りで感動の英語スピーチを披露! 一方、日本のレスラーで未殿堂の“大物”とは?

どら増田

2024.04.09

ブル中野が日本人女性として初めてWWE殿堂入りを果たした。(C) WWE

 世界最大のプロレス団体WWEは、年間最大のビッグイベント『レッスルマニア40』(4月7、8日=ペンシルベニア州フィラデルフィアのリンカーン・フィナンシャル・フィールド)の開催前日、毎週放送しているテレビ番組のひとつ「スマックダウン」終了後に、今年のWWEホール・オブ・フェーム(殿堂入り)授賞式を開催した。

 リングサイドにはカート・アングル、トリッシュ・ストラタス、トリプルHらスーパースターたちがリングサイドを囲む中、トップバッターでポール・ヘイメンがインダクターのローマン・レインズとともに登場。さらにヘイメンが創設したECW時代の仲間であるロブ・ヴァン・ダム、ダッドリー兄弟も来場し、祝福していた。

 ヘイメンに続いて紹介映像が流されたのは、日本の女子プロレス界のレジェンドと言っても過言ではない、ブル中野だ。映像はWWF(現WWE)に限らず、WCW、全日本女子プロレス、そして新日本プロレス・北朝鮮大会の試合に加え、週刊プロレスの誌面も使った珠玉の力作。伝説の金網ギロチンはもちろん、ブルの若手時代にMSG(マディソン・スクエア・ガーデン)のリングに、ダンプ松本とともに上がった映像が綺麗に残っていたのは非常に驚きだった。

 いまやWWEのなかでも、日本人女子スーパースターとして人気を博すASUKAやカイリ・セインがリングサイドで見守る中、インダクターはWWF、WCWで連日対戦し、全女時代から交流のある"メドゥーサ"ことアランドラ・ブレイズが入場。メドゥーサがブルの功績を述べると、往年の青いフェイスペイントをした日本人レスラーが登場した。
 
 56歳になった彼女は「この賞が取れることを、ずっとずっと待っていた」と喜びを露わにすると、ライバルのメドゥーサと、ブルをアメリカでサポートしてくれた故ルナ・バション、そしてWWEユニバースに対して感謝の意を述べた。

 ブルのスピーチはすべて、「アメリカ時代は話せなかった」と明かす英語でしっかり話しており、集まったユニバースはスタンディングオベーションでスピーチを終えたブルに拍手を贈った。スピーチを暗記して臨み、感情の込もった言葉の一つひとつに重みを感じた。さすがは世界の女帝である。

 ブルのスピーチの後は、モハメド・アリのインダクターでジ・アンダーテイカーが登場。授賞式に出席したロニー・アリ夫人から、ザ・ロックにピープルズチャンピオンシップが贈られた。USエクスプレス(バリー・ウインダム&マイク・ロトンド)には子息たちがインダクターを務め、サンダーボルト・パターソンにはビッグEが、リア・メイビアは逝去しているため、ザ・ロックがスピーチをして、授賞式を終えた。

 ブルは新団体設立が有力視されているロッシー小川氏、スターダムを退団したジュリア、WWEのスティーブン・リーガル、元WWEであるSareeeのマネージャー的な役割を果たしているとされるサイモン・ケリー氏、メドゥーサらとともに『レッスルマニア40』をVIPルームで観戦する姿が自身のインスタグラムでアップされており、受賞の喜びが伝わってくる。
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レスラー部門では史上5人目の殿堂入り