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水泳

「夢中で泳いだ。最高の思い出」初出場の18歳・松下知之が競泳陣第1号の銀メダル「辛いこともあったが頑張って良かった」【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.07.29

五輪初出場の松下が銀メダルを獲得した。(C) Getty Images

五輪初出場の松下が銀メダルを獲得した。(C) Getty Images

 初出場の大舞台で大仕事をやってのけた。

 現地7月28日、パリ五輪の競泳は男子400m個人メドレー決勝が行なわれ、18歳の松下知之が自己ベストとなる4分8秒62で銀メダルを獲得。前半は7番手でターンしたが、勝負の後半で猛烈に追い上げ、最後に逆転した。一方、同じく決勝に進出した瀬戸大也は4分11秒78の7位で終えた。

 世界記録保持者のレオン・マルシャン(フランス)が地元の大声援を受けて、最初のバタフライからトップを快泳。背泳ぎの時には2番手につけた瀬戸を一気に突き放し、そのあとは独壇場だった。後半に強い松下は平泳ぎからじりじり追い上げ、ラストの自由形で一気に爆発。瀬戸をかわした松下はグングンと猛追し、激しい2番手争いに食い込んだ。最後はカーソン・フォスター(アメリカ)、マックス・リッチフィールド(イギリス)と僅差のタッチ勝負をわずかに制し、悲願のメダルを掴み取った。

 同じ栃木県出身で、2016年リオデジャネイロ五輪の金メダリストである萩野公介に憧れ、同氏の母校でもある東洋大学に進学した。萩野氏をはじめ、アテネと北京五輪の2大会で金メダルを獲得した北島康介を直接指導した平井伯昌コーチに師事し、メキメキと実力を伸ばした新星は勢いそのまま初の五輪代表入り。伸び盛りの新鋭が大会2日目で競泳ニッポンに活力を与えた。
 
 松下はレース後、「ここに来るまで辛いこともあったが、本当に頑張って良かった。すごく嬉しいです」と笑顔で話した。持ち味である後半の追い上げについては、「ラストのクロール(自由形)がタフな勝負になると思った」と話し、「この雰囲気を楽しむだけ、雰囲気に身を委ねて夢中で泳ぎました」と振り返った。

 最後に初のオリンピックは「最高の思い出になりました」と再び満面な笑顔を弾かせながら、激闘の末に掴んだ銀メダルを誇らしげに掲げた。

構成●THE DIGEST編集部

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