日曜日の朝、滅多に見られない珍事が発生した。

　現地７月28日、パリ五輪の競泳会場だ。女子100メートル平泳ぎの予選が行なわれている最中、突如として現われたのがカラフルな水着を履いた中年男性。スタンドがざわつくなかで男性はスタート台に立つと、勢いよくプールに飛び込んだのである。
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　そしてなにやら落とし物をゲットして帰還。実は、直前のグループで泳いだエマ・ウェーバー（米国）のスイムキャップがプールの底に落ちていたため、ボランティアであるその男性が特命ミッションを受けて登場したのだ。するとスタンドからは大歓声と拍手喝采が巻き起こり、まるでメダリストを称えるかのような熱狂に包まれた。
  　英紙『Daily Mail』は「ひょんなことから新たなオリンピックヒーローが誕生した」と銘打って特集記事を掲載。「大胆なトランクスを着た中年男性は選手のキャップを回収するという大役を担っていた。そしてわずか20秒足らずで仕事を完遂。ファンの声援に応えて手を振ると、さらに会場のボルテージは高まった」と伝えた。

　Ｘ上には海外ファンから続々とコメントが寄せられた。「ライフガードにしては派手だったから驚いたよ」「観衆は最初、『おい、あいつ誰だよ！』って顔をしていたね」「まさにプロの仕事だったな」「テレビで観ていて凝視した」「英雄的な活躍」「フランスだから何が起こっても不思議じゃない（笑）」「これもまたエンターテインメントだ」などなど、称える声が後を絶たない。

構成●THE DIGEST編集部

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