格闘技・プロレス

泣き崩れる阿部詩への異例の“ウタコール”…五輪公式も注目!「最も大きな歓声」「ファンの心を掴んだ」【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.07.29

敗戦後はコーチの胸で泣き崩れた阿部詩。その彼女にパリの観衆から温かいエールが送られた。(C) Getty Images

"異例の光景"に五輪公式サイトも注目を寄せている。

 現地7月28日、パリ五輪柔道女子52キロ級の試合が行なわれ、2大会連続の金メダルを目指した世界ランク9位の阿部詩は、同1位ディヨラ・ケルディヨロワ(ウズベキスタン)との2回戦に敗北。2分14秒の内股で技ありを奪うも、3分4秒に谷落としで一本負けを喫し、自身2度目となる五輪同種目はメダルなしに終わった。

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 試合後、2回戦敗退の前回大会王者は畳を降りて泣き崩れるが、会場からはスタンディングオベーションと盛大な「ウタコール」。この温かい光景を受けて同日、パリ五輪の公式サイトは、「衝撃的な敗北にもかかわらず、ディフェンディングチャンピオンのウタ・アベが最も大きな歓声を浴びた」との見出しで記事を掲載している。

 また、「タイトル防衛のチャンスはないかもしれないが、満員のシャンドマルス・アリーナでファンの心を掴んだ」と報じると、「日本のスターにとって屈辱的な敗北だった」と記述。「試合終了のブザーが鳴ると、ウタは畳の上で数分間うずくまり、涙を流していた。慰めようもないほどだ」と会場内の様子をレポートしていた。

 さらに、「その後、会場は日本のヒーローを応援し、拍手とももに『ウタ!ウタ!ウタ!』という掛け声がアリーナに響き渡る」と続けた同サイト。「日本人コーチの助けを借りて畳から降り、タイトル防衛のチャンスがないという事実を受け止めた」「彼女は、パリで兄と一緒に五輪連覇を祝いたいと願っていた」とも報じている。

 なお、同日の66キロ級に出場した兄・一二三は、日本男子で史上5人目となる五輪連覇を達成。優勝した瞬間、客席から見守る妹・詩の目には大粒の涙が流れていた。

構成●THE DIGEST編集部
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