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「審判の声は聞こえなかった」誹謗中傷に晒されたガルリゴスが注目発言!「柔道の価値に反していない」永山竜樹のSNS投稿には“感謝の絵文字”で応える【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.07.29

永山を失神させるガルリゴス。あらためて「待て」の声が聞こえなかったと主張した。(C)REUTERS/AFLO

永山を失神させるガルリゴス。あらためて「待て」の声が聞こえなかったと主張した。(C)REUTERS/AFLO

 大いに物議を醸した男子柔道の不可解ジャッジ。対戦したふたりのアスリートがほぼ同じタイミングでSNSを更新し、それぞれの想いを打ち明けた。
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 現地7月27日に行なわれたパリ五輪・男子柔道60キロ級の準々決勝で、日本の永山竜樹(世界ランキング6位)がスペインのフランシスコ・ガルリゴス(同4位)と対峙。結果的に永山は「片手絞め」で一本負けを喫したが、その際の不明瞭な判定が波紋を広げた。

 永山がガリルゴスの寝技に必死で耐えるなか、審判から「待て」がかかる。永山はいったん力を緩めたが、ガルリゴスに絞め技を数秒継続されて失神してしまう。これを審判が「一本」と認定したのだ。納得がいかない永山はガリルゴスとの握手も拒否し、3分間に渡って畳を降りずに抗議の意思を示したが、判定が覆ることはなかった。

 敗者復活戦を勝ち抜いた永山は銅メダルを獲得。かたや準決勝で敗れたガルリゴスも3位決定戦で勝利し、表彰台では両者が並び立つ場面もあったが、なんとも後味の悪さが残った。

 握手を拒否した永山に海外メディアから批判の声が上がるなか、ガルリゴスのSNSには日本のファンなどから手厳しい非難のコメントが殺到する。「二度と日本に足を踏み入れるな」「恥を知れ!」「二度と柔道をさせるな」といったもので、スペイン・メディアの多くが驚きをもって異常事態を伝えたのだ。
 
 そして日本時間の7月29日夜、永山は自身のインスタグラムを更新。「パリオリンピックたくさんの応援ありがとうございました。目標には届きませんでしたが、みなさんの応援のお陰で最後まで戦い抜くことが出来ました」と綴り、「準々決勝に関しては、お互い必死に戦った結果なので、ガリゴス選手への誹謗中傷などは控えて頂きたいです」と呼びかけた。

 さらに「審判の方も判断の難しい状況だったと思います。敗戦後に抗議をして握手に応じれなかったことは申し訳なく思っています」と謝罪の意を示し、「まだ悔しい気持ちがありますが、みなさんからの温かいメッセージに元気をもらっています。本当にありがとうございます」との言葉で締めくくった。

 永山がコメントを発表する1時間前には、ガリルゴスもインスタグラムのストーリーで本音を綴った。こちらは「ナガヤマとの戦いのあとに受け取ったコメントに関連して、私自身の考えを述べたい」と英語で表記。そのうえで「競技の最中、私たちはすごく集中していたし、シャン・ド・マルス(会場)の雰囲気が審判の声を聞くことを難しくした」と弁明した。“待て”は聞こえなかったと強調しつつ、「対戦相手を傷つけたいと思ったことなど一度もないし、ましてや柔道の価値に反したことなど断じてない」と言い切った。

 最後は「自分の考えを示させてもらった。ありがとう」と記したガルリゴス。その後に永山のインスタ投稿画像をストーリーに掲載して、感謝の意を込めた絵文字を添えた。きっと永山の言葉に救われただろう。

構成●THE DIGEST編集部

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