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【F1】「ペース不足に苦労」「戦略も上手くいかず…」 角田裕毅、中断前のラストレースは16位フィニッシュ。専門メディアは「争いの中での影響力はなし」

THE DIGEST編集部

2024.07.30

ベルギーGPは16位フィニッシュとなった角田。(C)Getty Images

ベルギーGPは16位フィニッシュとなった角田。(C)Getty Images

 サマーブレイク前の最後の一戦となるF1第14戦のベルギー・グランプリは、7月28日に決勝が行なわれ、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は16位でフィニッシュした。

 パワーユニット交換によるペナルティーとして最後尾からのスタートとなった角田は、前週のハンガリーGPでポイント獲得に結び付いたワンストップ戦略を今回も採用したが奏功せず。17番目にチェッカーフラッグを受け、後にメルセデスのジョージ・ラッセルが車の重量違反で優勝から一転、失格となったことにより、繰り上げで順位をひとつ上げている。

 3戦連続での入賞はならなかったこの困難な週末を終え、角田はチームの公式サイトを通し、「今日のレースも含めて今週末はペース不足に苦労しました。ドライビングは全く快適ではなく、レース後にエンジニアから聞いたところによると、何か問題があったようであり、後でデータを見直します」とネガティブに振り返り、後半戦へ向けての意気込みも語った。

「戦略も上手くいきませんでしたが、スタート位置を考えればチャレンジングなレースになることは分かっていました。今後もチーム一丸となってプッシュし続け、依然としてタイトな中団争いの中でコンストラクターズ・チャンピオンシップの順位(現在6位)を維持できるよう全力を尽くします」

 RBのチーム代表、ローラン・メキーズは「週末を通して、ダニエル・リカルドとユウキは、非常に力強いパフォーマンスを発揮し、ラッセルのペナルティーのおかげでポイント(1点)を獲得できた。ユウキは最後尾からスタートしなければならなかったため、通常とは異なる作業プランとなることは分かっていた。ポイントを獲得するのはほぼ不可能なミッションであり、今週末は彼にとって適切な車を用意することができなかった」とのコメントを残している。
 
 順位繰り上げによるリカルドの10位入賞と、幾らかの報酬を得ることができたRBについての各国専門メディアの報道を見ると、ブラジルのF1専門サイト『F1 MANIA』は「イタリア籍のチームはベルギーでチャレンジングな1日を迎え、ペース不足と戦略に苦しんだが、最終的にリカルドが10位、角田は16位でフィニッシュした」と伝えた。

 フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』は、「リカルドは1ポイントを獲得。彼はライバルたち、特にアルピーヌ勢がより速いペースを持っていたことを残念に思いながらも、自分のレースには満足している。一方、角田は最後尾スタートで16位まで順位を上げたが、争いの中での影響力はなかった」と綴っている。

 最後にイタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は、「『VCARB01』の問題により、角田はレースでリズムを掴むことができなかった」とレポート。一方で同メディアは、予選2番手のセルジオ・ペレスが11番グリッドからスタートした同僚マックス・フェルスタッペンに追い抜かれた場面に言及し、レッドブルの次期ドライバー候補として名が挙げられている角田をこのことと結び付けて、以下のように報じた。

「ペレスとは異なり、角田であればフェルスタッペンにとっても手強い存在となる。ワールドチャンピオンでも、この日本人ドライバーをオーバーテイクするためにはかなりの努力を強いられることになる。ユウキは(去就について)まだ我々が知らない何かを知っているのだろうか」

構成●THE DIGEST編集部

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