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「アスリートファーストではない」長嶋一茂が”水質問題”で揺れたセーヌ川でのトライアスロン開催に疑問呈す「2400億円かけたのは…」【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.01

セーヌ川でトライアスロン競技が開催された。(C) Getty Images

 現地7月31日、パリ五輪は女子トライアスロンが行なわれた。同種目を巡っては、30日に開催予定だった男子を同日に延期するなど、開催にこぎつけるまで二転三転するほど混乱した。

 トライアスロン会場となるセーヌ川の水質問題は深刻だった。国際トライアスロン連合の水質基準では河川の場合、100ミリリットル中の大腸菌数は1000個以下が大会実施の判断基準となっている。今大会は開会式当日に強い雨が降ったことが影響し、セーヌ川の水質が急激に悪化。7月28、29日のスイム公式練習が中止になるほど、開催が危ぶまれた。しかし、31日に水質の改善が確認され、競技は実施された。

 だが、セーヌ川の汚れは中継画面からでも濁っていることが窺われ、SNS上では「絶対に体壊す」「2400億円かけても泥のような川だ」「選手がかわいそう」といった水質を心配する投稿が相次いだ。さらに潮の流れが速く、一部の選手は「ボトル10本分ほど水を飲んだ」と漏らすほど、水の汚れよりも"流れ"が問題だと指摘した。
 
 テレビ朝日のワイドショー・報道番組の『羽鳥慎一モーニングショー』は8月1日、セーヌ川の水質問題を伝えると、コメンテーターでタレントの長嶋一茂さんは「今回のオリンピックは既存の施設を95%使って、コストカットを意識して取り組む理想のオリンピックをやろうとしているけど」と前置きしたうえで、「セーヌ川に関しては、水質基準が本当に満たされていたかどうかは分からなかったと思う」と語り、セーヌ川での開催賛否に持論を展開した。

 同氏は「ここに2400億円かけたのはオリンピックにかこつけて、今後のパリの見せ方みたいなことをキッカケとして、セーヌ川を綺麗にしようみたいなこともあったような気がする」と私見を述べた。

 加えて、「アスリートファーストではない」とも断じ、「開催組織は選手たちのことを、もっと考えないといけなかったと思う」と苦言を呈す場面があった。

構成●THE DIGEST編集部

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【画像】水質が”懸念”されたセーヌ川でのスタート。緑色に濁ったままトライアスロン競技が開催された