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卓球

早田ひな、涙の日本勢2大会連続の銅メダル! 満身創痍のエースが”韓国卓球界の天才”を撃破!【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.03

早田は3位決定戦でシン・ユビンを下し、悲願の銅メダルを獲得した。(C)Getty Images

早田は3位決定戦でシン・ユビンを下し、悲願の銅メダルを獲得した。(C)Getty Images

 満身創痍のなか、悲願のメダル獲得だ。

 現地8月3日、卓球の女子シングルス3位決定戦が行なわれ、早田ひな(世界ランク5位)が韓国のシン・ユビン(同8位)が対戦。ゲームカウント4-2(9-11、13-11、12-10、11-7、10-12、11-7)で激闘を制し、シングルスでは東京五輪の伊藤美誠に続く、2大会連続の銅メダルを獲得した。

 前日の準決勝は中国の最強エース孫穎莎の前に完敗した早田。準々決勝終わり、サウスポー・エースの生命線である左の前腕に違和感を覚え、この日も左手首にかけて黒いテーピングをグルグルに巻き大一番に臨んだ。

 第1ゲームはサービスで崩しながら力強いフォアドライブが決まり、吠えて自分を鼓舞。痛みを抱えながらも際どいコースを突き、相手を翻弄する。しかし、2004年のアテネ大会以来となる韓国勢のメダル獲得に気合十分なシン・ユビンも強気に攻め、得点を奪うごとに絶叫。終盤には3連続ポイントを重ねて先にゲームポイントを握ると、早田を押し切り、”韓国卓球界の天才”がまず先取した。

 序盤はサーブがネットに引っかかり、なかなか攻撃のリズムが作れない早田。シン・ユビンに先手を許し、劣勢となる。だがパワーが出せない分、タイミングを外しながら工夫をこらした攻めで4連続得点。先にゲームポイントを握るが、シン・ユビンが粘りデュースに持ち込む。だが、全日本女王はここぞで強いフォアを放ち、第2ゲームは早田が奪った。

 1対1のタイに戻した第3ゲーム、強度を徐々に上げてきた早田はバックからのフォアが炸裂する。互いにテンポ良い速いラリーが応酬されるなか、シン・ユビンが僅かにリードするが、早田は高く投げ上げたサーブから相手のリズムを狂わし、意地の5連続ポイントで逆転勝利。早田が一歩リードした。

 第4ゲームは、激しいラリーが応酬。互いにミドルからの打ち合いで、意地と意地がぶつかり合う。早田は畳み掛けるようなフォアで4連続ポイントを上げるなど、11-7で奪取。ついにメダルに王手をかける。
 
 勝負をかけた第5ゲームは、シン・ユビンが序盤に4連続ポイント。だが早田は慌てず巧みなコース取り、緩急をつけた攻撃で6-6の同点に追い付く。もう負けられないシン・ユビンは2点差をつけ突き放そうとするが、早田が驚異の粘りで再び同点。デュースにもちこむが、最後はシン・ユビンが押し切った。

 運命の第6ゲームは早田が主導権を握り、7-2とリード。だがミドルの打ち合いから、シン・ユビンが2連続ポイントでじわじわ点差を詰める。痺れるミドルのせめぎ合いが続き、早田がついにマッチポイントを握る。最後は相手のボールがネットに引っかかると、早田は膝から崩れ歓喜。顔を覆って号泣し、日本のエースが悲願のメダルを掴んだ。

構成●THE DIGEST編集部

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