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「悔しいし遠い…あと一歩が」”熱すぎる”五輪柔道解説者が無念さにじませる。混合団体戦2連敗の斉藤立には手厳しい指摘【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.04

斉藤(白)は絶対王者リネールと2回対戦し、連敗を喫した。(C) Getty Images

 現地8月3日、パリ五輪は柔道の混合団体戦が行なわれ、日本は2大会連続で決勝進出を果たした。21年の東京五輪に続き、フランスとの大一番は通算3勝4敗で敗れて銀メダル。惜しくもリベンジを果たせなかった。

 両軍3勝3敗で迎え、運命の代表戦階級はデジタル・ルーレットで「90キロ超級」が選出。男子100キロ超級の金メダリストであるテディ・リネールと斉藤立の決戦は、絶対王者が大内刈りで一本勝ち。第3試合を含め、2連敗を喫した22歳は畳を降りると号泣した。

 テレビ中継の解説を担当した元世界柔道100キロ級覇者の穴井隆将氏は金メダルマッチに熱が入り、「胸を出して!」「立ち向かって!」「倒しにいかないと!」などなど、斉藤を𠮟咤激励。強い口調で発破をかけた。
 
 だが同氏の声援も届かず、絶対王者に無念の一本負けを喫して日本の敗北が決まると、「悔しいですよね。遠いですね…あと一歩が」と無念の様子を窺わせた。第5試合で8分以上の激闘を見せた阿部一二三の涙にも触れ、「選手たちはよく戦ってくれました。勇気をもらいました」と奮闘を称えた。

 一方で、唯一の2敗を喫した斉藤については手厳しい場面があった。格上とはいえ、絶対王者にここぞのところで技を出しきれず、勝機を逃した。「う~ん…圧倒的優位な展開ではあったんですけど…」と前置きしたうえで、「斉藤選手にそれを背負えるものはなかったかもしれないですね」と言及。希望は見えたとも話すが、金メダルがかかった大事な場面での戦いは、五輪初出場の22歳には荷が重かったと慮る。

 同氏は、試合後のインタビューで阿部が「みんなが繋いでくれた良い流れ、良いバトンだったのに、そこをモノにできずに申し訳ない気持ちでいっぱいです」と謝罪したことに反応。「申し訳ないと言わないでくれ。勇気と希望をもらいましたし、本当にお疲れ様ですよ。頑張りました」と労いの言葉をかけ、熱い口調で柔道ニッポンの力を十分に世界に示したと強調した。

構成●THE DIGEST編集部

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