バレーボール

日本男子バレー、フルセットの大熱戦もイタリアに敗れ涙…試合後の記念撮影に加わった”遺影”に海外感動「彼の功績を讃えている」【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.06

日本は高橋(10番)が藤井さんの遺影を持ち、一緒に記念撮影に収まった。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部/JMPA代表撮影)

 あと一歩及ばなかった。

 現地8月5日、パリ五輪は男子バレーボールの準々決勝が行なわれ、日本代表(世界ランク6位)はイタリア代表(同2位)と対戦した。試合は日本が2セットを先取したが、3セット連続で奪われる大逆転負け。マッチポイントを何度も握りながら1点を奪い合う競り合いに屈し、最後は涙を流した。

 文字通りの死闘だった。2セット先取でベスト4進出にリーチをかけた日本は、第3セットも24-21とマッチポイントを握ったにもかかわらず、そこから大逆転で落とした。これで息を吹き返したイタリアが第4セットを制し、勝負は15点先取の最終セットへ。一進一退の攻防で最後まで競り合ったが、最後は無情にも日本コートにボールが叩きつけられた。
 
 この試合のベンチには、昨年3月に胃ガンで亡くなった元日本代表の藤井直伸さんの遺影が立てかけられ、一緒に戦っていた。昨年11月、東京・代々木で開催されたパリ五輪の最終予選を兼ねたワールドカップで五輪出場を決めた際には、ミドルブロッカーの高橋健太郎が藤井さんのユニホームを掲げるほど、チームにとって特別な存在だった。中継でも何度か触れられ、試合後には選手たちと一緒に記念撮影に納まった。

 このシーンに海外メディアも反応。専門メディア『Volleyball World』は「日本の最後の記念撮影にナオノブ・フジイもいた。チーム・ジャパンは彼の功績を讃えている」と注目し、その様子をSNSに投稿したほど。写真は拡散し、多くのリポストがつくほど反響が広がっている。

構成●THE DIGEST編集部

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