パリ五輪に出場した選手に対するSNS上での誹謗中傷が世界的に相次ぎ、国際オリンピック委員会(IOC)選手委員会が「あらゆる形の攻撃やハラスメントを、最も強い言葉で非難する」と声明を発表したのは8月18日のことだった。
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選手や関係者に対する誹謗中傷やハラスメントが各国で相次ぐなか、中国当局は過度な誹謗中傷やハラスメントを行なったネットユーザーを取り締まった。仏通信社『AFP』が9月4日に報じた。
「中国の五輪高飛び込みチャンピオンが嫌がらせを受け、体操選手はトイレに追い込まれ、メダリストは侮辱を受けた。中国当局は過度に攻撃的なファンの行為を“有害”と見なして、反撃を開始している」
14歳で東京五輪の女子高飛び込みで金メダル、17歳で迎えたパリ五輪でも高飛び込みとシンクロで金メダルに輝き、絶大な人気を集めるクアン・ホンチャン(全紅嬋=ゼン・コウセン)については、故郷の広東省湛江市麦河村への日帰り観光ツアーが大盛況。ただ、その影響で「故郷に帰ることができなくなった」という。
さらに同メディアは、「中国五輪代表団としてマカオを訪問した際、クァン・ホンチャンがホテルまで尾行されて大勢のファンに囲まれ、涙を流しているところを写真に撮られた」と伝えた。
体操のエース、チャン・ボヘン(張博恒=チョウ・ハクコウ)は、熱狂的なファンから逃れるために、北京空港のトイレに逃げ込まなければいけなかった。
体操男子体操団体の鉄棒で2度落下し、金メダルを逃したスー・ウェイデ(蘇煒徳=イ・ソトク)は、競技直後からSNSで「体操チーム全体を崩壊させた」「才能ではなくコネでメンバーに入った」などの誹謗中傷を受けた。
競泳男子100メートル自由形を世界新記録で制したパン・ザンレ(潘展楽=バン・テンラク)は、金メダル獲得以降、中国SNSウェイボー(微博)の公式ファンクラブを解散している。理由は、熱狂的なファンが自分たちの敵とみなした相手に攻撃的行動をとるからだという。
チェン・ムン(陳夢=チン・ム)とスン・インシャ(孫穎莎=ソン・エイサ)で争われた卓球女子シングルス決勝で、金メダルを獲得したのはチェン・ムンだった。しかし中国のインターネットやSNS上ではスン・インシャが圧倒的な人気を博しているため、チェン・ムンは罵詈雑言を浴びた。
卓球女子シングルス決勝の数日後、中国当局はチェン・ムンを誹謗中傷した容疑で女性を逮捕。同メディアは、「それ以降、インターネットやSNSで中国選手やコーチを侮辱したとして、少なくとも5人が逮捕または制裁を受けた」と報じている。
構成●THE DIGEST編集部
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さらに同メディアは、「中国五輪代表団としてマカオを訪問した際、クァン・ホンチャンがホテルまで尾行されて大勢のファンに囲まれ、涙を流しているところを写真に撮られた」と伝えた。
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チェン・ムン(陳夢=チン・ム)とスン・インシャ(孫穎莎=ソン・エイサ)で争われた卓球女子シングルス決勝で、金メダルを獲得したのはチェン・ムンだった。しかし中国のインターネットやSNS上ではスン・インシャが圧倒的な人気を博しているため、チェン・ムンは罵詈雑言を浴びた。
卓球女子シングルス決勝の数日後、中国当局はチェン・ムンを誹謗中傷した容疑で女性を逮捕。同メディアは、「それ以降、インターネットやSNSで中国選手やコーチを侮辱したとして、少なくとも5人が逮捕または制裁を受けた」と報じている。
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