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「アルピーヌとハースは飛ぶように速いが…」角田裕毅、6位争いの厳しさを認めながらも「彼らの争いに割って入れば」と希望を捨てず

THE DIGEST編集部

2024.12.08

F1グランプリは最終戦のアブダビGPを迎えた。角田は予選11番手だ。(C) Getty Images

 F1最終戦のアブダビ・グランプリは12月7日に予選が行なわれ、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は11番手につけている。

 午前のフリー走行3回目では18周回で1分24秒343のベストタイムを計測して全体11番手となった彼は、迎えた予選、Q1は14番手となる1分23秒735でクリアしたが、続くQ2はセルジオ・ペレス(レッドブル)にわずか0.04秒及ばず11番手で脱落。今季12回目のQ3進出はならなかった。

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 チームメイトのリアム・ローソンは12番手と、ダブル入賞の可能性を残すポジションながら、コンストラクラーズ・チャンピオンシップ6位争いのライバルであるハースのニコ・ヒュルケンベルク(4番手)、アルピーヌのピエール・ガスリー(6番手)の好結果を残したことで、複雑な感情が残ることとなった角田は、チームの公式サイト等を通して、以下のようにコメントを残している。

「今日は少し厳しい予選になりました。Q3進出は簡単ではないと分かっていましたが、ドライバーとしてはいつも期待を超えたいと思うものです。自分のラップは悪くなかったと思いますが、改善の余地は常にあるとはいえ、残念ながら今日は十分ではありませんでした。ライバルたちは非常に強そうですが、何が起こるか分からないし、諦めるつもりはありません。レースではポジションを上げられるよう最善を尽くします」

 メディアのインタビューでは、「正直、悔しいです」と心情を明かし、「アルピーヌとハースは飛ぶように速いですが、何が起きるか分かりません。彼らは直接順位争いをしているので、その争いに割って入り、彼らの前でフィニッシュできれば…。この2チームに勝つにはかなり上の順位でフィニッシュする必要がありますが、全力を尽くします」と意気込みを示した。

 一方、RBのマシン・パフォーマンス責任者であるギョーム・ドゥゾトゥーは、「両ドライバーは良い仕事をしてQ2に進出したが、昨日よりパフォーマンスを向上させるのに苦戦した。グリッド11番手と12番手はレースに向けて悪い位置ではなく、明日は確実にポイントを獲得することを目指したい」と語っている。

 各国専門メディアの報道では、ブラジルのF1専門サイト『F1 MANIA』が「RBは予選での自チームのパフォーマンスにある程度の満足感を得た」、ポーランドのF1専門サイト『dziel pasje』は「RBのドライバーたちはトップ10のすぐ後ろにつけた。アルピーヌ、ハースとの6位争いの決着に向けて準備万端だ」と、それぞれ伝えた。

 そしてイタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は、「角田とローソンはそれぞれ11番手、12番手に終わり、一方でライバルたちはQ3に進出。グリッドを見る限り、イタリア・ファエンツァのチームはコンストラクターズ6位争いから完全に脱落したようにも思えるが、両ドライバーが諦めることはなく、ポイント圏内への復帰を目指して戦う準備は整っている」と綴っている。

構成●THE DIGEST編集部
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