格闘技・プロレス

井上尚弥の4団体王座が“剝奪”危機に直面。米専門メディアが指摘「アフマダリエフ陣営との交渉を命じられるだろう」

THE DIGEST編集部

2024.12.18

井上(左)との対戦をかねて熱望しているアフマダリエフ(右)。両者が拳を交えることはあるのだろうか。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)、Getty Images

 無敵のモンスターのベルトが"剝奪"される危機が生じている。

 プロボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥との対戦をかねて熱望しているWBA暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)について、米メディアが「イノウエはタイトル剥奪の危機に直面」と見過ごせない記事を配信した。

 WBAのベルトを失うかもしれない。ボクシング専門メディア『World Boxing News』によると、「イノウエは暫定王者であるアフマダリエフとの試合に同意しなければ、彼の絶対的地位である4団体統一王座が危うくなるという、差し迫った期限に直面している」と報じており、「サム・グッドマン(オーストラリア)戦が来年1月24日の新日程で終了した後、イノウエはアフマダリエフとの交渉を開始するよう命じられるだろう」と続けた。

 今月14日、井上が所属する大橋ジムは同24日に東京・有明アリーナにて開催予定だった防衛戦を延期すると発表した。相手陣営からグッドマンが最終スパーリング中に左目の上をカットしたとの連絡が入り、挑戦者の負傷回復の状況を含め両陣営で協議した結果、興行自体を延期することが決まった。
 
 だがこれに、アフマダリエフ陣営が待ったをかけた。現地14日にモナコ・モンテカルロで行なわれたWBA同級暫定王座決定戦で同級1位のアフマダリエフが同級8位リカルド・エスピノサ(メキシコ)に3回2分59秒でTKO勝ちを収めると、「準備万端だ。レッツゴー、イノウエ」と日本人ボクサーを名指しした。

 さらに、「なぜ俺から逃げる? もし戦いたくないなら説明してくれ」と井上への挑発を続け、「最強なら最強の相手と戦うべき。俺は指名挑戦者で暫定王者だ。この階級で最強だと証明しろ。彼はレジェンド。それを証明すべきだ」とまくし立て、モンスターとの対戦を直訴した。アフマダリエフのマネジャーで弁護士のワディム・コルニロフ氏も、「チャンピオンはスポーツのルールに従う。義務は尊重されなければならない。言い訳は許されない」と井上サイドに迫っていた。

 この発言を耳にした井上は、「なんでタパレスに負けたやつから逃げなきゃいけないんだ。必要性がゼロだろ、、、」と呆れ気味にXに綴り、「戦いたいなら勝ちを『価値』キープして待っとけ!!」と反応を示し、アフマダリエフは眼中にないことを強調した。

 記事では念押しに、井上がグッドマン後にアフマダリエフと対戦しなければWBAのベルトが剥奪されると指摘しており、「イノウエのラスベガス復帰は来春の予定だ。最後通告を受けたアフマダリエフは、イノウエとトップランク社からのオファーを快諾し、来年は反対のコーナーに立つかもしれない」と示唆しているが、はたして――。

 2025年は海外での試合を視野に入れているモンスターにとって、今後のマッチメークの動向が注目される。

構成●THE DIGEST編集部

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