今夏にフランスで開催されたパリ五輪のメダルが、著しい劣化を理由に選手から大会組織委員会に送り返されていることが各国で一斉に報じられた。
【画像】表面が剥がれ落ちた…パリ五輪のメダル

　パリ五輪のメダルは、エッフェル塔の一部が表面にあしらわれるなど、こだわりを持って製作され話題になったが、一方で閉幕後にメダル表面が剥がれるなど、品質を疑問視する声が多数上がっていた。

　スケートボード男子ストリートで銅メダルに輝いたナイジャ・ヒューストン（米国）もそのひとりだ。劣化したメダルの写真をSNSに投稿した上で「新品のときはとてもきれいだったが、汗をかいた肌で触って置いておいたり、週末に友人たちに掛けてあげたりしていたら、見た目が悪くなった。どうやら思っているほど品質が良くないらしい」と苦言を呈し、多くの反響を集めた。
  　そんなパリ五輪のメダルについて、米メディア『Fox News』は「パリ五輪メダル、複数の選手が変色を訴え交換へ」と題し、記事を更新。同記事の中で「多くの選手がメダルがすでに変色し始めていると苦情を訴えた。パリオリンピック・パラリンピックのメダル5084個を製造したパリ造幣局は、（24年）８月の時点ですでにメダルの劣化が始まっているとの苦情が複数の選手から寄せられたため、メダルを交換する」と報じ、新品と交換する対応がとられることが伝えられた。

　また米メディア『ESPN』は、パリ造幣局に返還されたメダルについて、「８月の最初の交換要請以来、破損したメダルの問題を非常に深刻に受け止め、社内チームを動員してきた」と伝え、続けて「それ以来、同局は関連するニス塗りのプロセスを変更し、最適化してきた。またパリ造幣局は、選手の要請に応じて、2025年４月から６月までに破損したメダルをすべて交換する予定だ」と報じている。

構成●THE DIGEST編集部

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