2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪の代表出場権をかけたカーリングの日本選手権が横浜市内の横浜BUNTAIで開催されており、２月５日は女子の１次予選リーグ最終戦が行なわれた。

　前日までに２次リーグ進出を確定させていた2022年北京五輪銀メダリストのロコ・ソラーレは、過去６度の優勝を誇る強豪・中部電力に６対５で競り勝った。通算成績を３勝１敗とし、各ブロック上位３チームが戦う２次リーグへAブロック２位で進出を決めた。
【画像】日本女子カーリング界が誇る名スキップ、藤澤五月の厳選された"美ショット"を一挙公開！

　赤いストーンのロコ・ソラーレはスキップを務める藤澤五月のショットが冴えまくった。第２エンド、ハウス内の中心部にとどめる絶妙なドローショットでまずロコ・ソラーレが２点を先取する。第３エンドは中部電力に１点を返されたが、第４エンドは藤澤がガードストーンのわずかな間をすり抜け、ハウス中心にとどめるスーパーショットを披露。直後に中部電力の北澤育恵が反時計回りにストーンを投じる好ショットで大量得点を奪うチャンスだったが、またも藤澤の読みが冴える。滑らかなスピードに乗ったストーンがピタッと中心部に止まり、ロコ・ソラーレが３対１と点差を広げた。

　だが中部電力も負けじと、第５エンドで北澤がスーパーショットをみせ２点を奪い、すぐさま同点に追い付く。第６エンドも中部電力の黄色ストーンがハウス内に複数置かれる有利な展開だったが、藤澤がアイスを読み切り、ガードストーンの隙間をくぐり抜けて１点をもぎとる。その直後の第７エンドは中部が再び追いつき、白熱のライバル対決は一進一退の攻防で終盤戦に突入する。

　５対５のまま、勝負は最終10エンドで決した。中部電力の黄色ストーンがハウス内に１個残ったなか、藤澤のラスト一投。外せば中部電力の勝利が決まる痺れる状況のなか、勝負を決める一投はスーっと赤い中心部にズバっと決まる見事なドローで、ロコ・ソラーレの勝利を手繰り寄せた。

　Aブロックの１次予選最終戦で激突した優勝候補同士の一戦は注目度が高く、この日は平日にもかかわらずスタンドの１階部分は埋まり、２階席にも多くの観客が詰めかけ応援用のバルーンを手に持ち、リンクに熱い視線を送った。最後まで熱戦を演じた両チームに観客から労いの拍手が鳴り止まなかった。
  　女子は明日６日と７日に総当たりの２次予選リーグを戦い、８日に準決勝（２次予選リーグ２位と３位が対戦）、９日に決勝（同１位と準決勝の勝者が対戦）が行なわれる。

取材・文●湯川泰佑輝（THE DIGEST編集部）

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