女子プロレス界の未来を見るような闘いだった。
2月20日、マリーゴールド後楽園ホール大会のメインイベントで組まれたのはタッグ王座戦だった。高橋奈七永&山岡聖怜のチャンピオンチームに、林下詩美&ビクトリア弓月が挑む一戦。林下は団体の頂点ワールド王座を保持、弓月は55kg以下のスーパーフライ級タイトルを持つ。
【マリーゴールド旗揚げ戦 PHOTO】オープニングマッチ!高橋奈七永 vs ビクトリア弓月の戦いをプレーバック!!
リング上の4人全員がチャンピオンというトップ対決でフィニッシュを取ったのは、山岡だった。レスリングのベースを持つ18歳の“スーパールーキー”。今年1月3日にデビューすると、19日にはタッグ王者に。今回の初防衛戦に向けては青木真也との公開練習でスパーリングを行ない、MMAで世界屈指の寝技師と言われる青木を「動けるなぁ」と驚愕させている。
防衛戦のフィニッシュは、青木から教わった「エイオキクラッチ」(フルネルソンホールド)。もともとフォール技が得意な山岡にうってつけのテクニックだ。
そんな山岡に敗れたのが弓月。彼女も20歳の新鋭だ。一昨年11月にスターダムでデビューすると翌年の1月3日に新人王トーナメントで優勝。そして5月のマリーゴールド旗揚げに参加すると、山岡がデビューした1.3大田区総合体育館大会でスーパーフライ級王者となった。
ベルトを巻くことで責任感とともに自信も増したという弓月。「ビクトリア弓月という存在をどんどんお客さんにアピールしていきたい」と言う。マリーゴールドには「トップになるために来た」とも。
スターダムからマリーゴールドへの移籍を決意した理由の一つは、代表であるロッシー小川氏のマッチメイクとプロレス観だ。
「小川さんはいつも試練をくれるので。旗揚げ戦で(高橋)奈七永さんとのシングルを組んでくれたり、Sareeeさんとも」
旗揚げ戦は内容的にも結果としても悔しいものになった。
「でも、そのことで“このままじゃいけない”とスイッチが入りました。試練は強くなるために必要なもの」
高橋奈七永、Sareeeといったトップ選手と対戦する際には、強気のマイクアピールも印象に残った。なぜ格上の選手にも物怖じしないのかといえば「トップを狙っているからです。団体を引っ張ることを考えているので、遠慮はしてられない」。
常に自信をもって、カッコよくありたいと弓月。「そのために絶対に必要なのが練習です」。旗揚げ時よりも身体が引き締まった印象があるが、特に食事は意識していないという。
「たぶん普段の練習量と、試合の運動量で(体脂肪が)落ちたんだと思います。汗っかきだから代謝がいいのかも」
キレのあるグラウンドの動きに加えムーンサルト・プレスも使いこなす弓月は、タッグ王座戦で山岡と目を見張る攻防を繰り広げた。ファーストコンタクトのレスリングからフィニッシュまでノンストップ。弓月がデビュー1年、山岡が1か月というのが信じられない。しかも20歳と18歳である。
この日は山岡の勝利となったが、2人のライバル関係はこれから長く続くはずだ。試合の前から、弓月にはそんな予感があった。
「今後、私と聖怜がマリーゴールドを引っ張っていく未来があるかもしれない。そう思ってしまうのも悔しいんですけど(苦笑)」
マリーゴールドを、あるいは女子プロレスを代表するライバル関係。今はそのスタート地点だ。ここから先も2人から目を離さないほうがいい。
取材・文●橋本宗洋
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リング上の4人全員がチャンピオンというトップ対決でフィニッシュを取ったのは、山岡だった。レスリングのベースを持つ18歳の“スーパールーキー”。今年1月3日にデビューすると、19日にはタッグ王者に。今回の初防衛戦に向けては青木真也との公開練習でスパーリングを行ない、MMAで世界屈指の寝技師と言われる青木を「動けるなぁ」と驚愕させている。
防衛戦のフィニッシュは、青木から教わった「エイオキクラッチ」(フルネルソンホールド)。もともとフォール技が得意な山岡にうってつけのテクニックだ。
そんな山岡に敗れたのが弓月。彼女も20歳の新鋭だ。一昨年11月にスターダムでデビューすると翌年の1月3日に新人王トーナメントで優勝。そして5月のマリーゴールド旗揚げに参加すると、山岡がデビューした1.3大田区総合体育館大会でスーパーフライ級王者となった。
ベルトを巻くことで責任感とともに自信も増したという弓月。「ビクトリア弓月という存在をどんどんお客さんにアピールしていきたい」と言う。マリーゴールドには「トップになるために来た」とも。
スターダムからマリーゴールドへの移籍を決意した理由の一つは、代表であるロッシー小川氏のマッチメイクとプロレス観だ。
「小川さんはいつも試練をくれるので。旗揚げ戦で(高橋)奈七永さんとのシングルを組んでくれたり、Sareeeさんとも」
旗揚げ戦は内容的にも結果としても悔しいものになった。
「でも、そのことで“このままじゃいけない”とスイッチが入りました。試練は強くなるために必要なもの」
高橋奈七永、Sareeeといったトップ選手と対戦する際には、強気のマイクアピールも印象に残った。なぜ格上の選手にも物怖じしないのかといえば「トップを狙っているからです。団体を引っ張ることを考えているので、遠慮はしてられない」。
常に自信をもって、カッコよくありたいと弓月。「そのために絶対に必要なのが練習です」。旗揚げ時よりも身体が引き締まった印象があるが、特に食事は意識していないという。
「たぶん普段の練習量と、試合の運動量で(体脂肪が)落ちたんだと思います。汗っかきだから代謝がいいのかも」
キレのあるグラウンドの動きに加えムーンサルト・プレスも使いこなす弓月は、タッグ王座戦で山岡と目を見張る攻防を繰り広げた。ファーストコンタクトのレスリングからフィニッシュまでノンストップ。弓月がデビュー1年、山岡が1か月というのが信じられない。しかも20歳と18歳である。
この日は山岡の勝利となったが、2人のライバル関係はこれから長く続くはずだ。試合の前から、弓月にはそんな予感があった。
「今後、私と聖怜がマリーゴールドを引っ張っていく未来があるかもしれない。そう思ってしまうのも悔しいんですけど(苦笑)」
マリーゴールドを、あるいは女子プロレスを代表するライバル関係。今はそのスタート地点だ。ここから先も2人から目を離さないほうがいい。
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