FIAのスチュワードは現地６月15日、F1カナダGPでセーフティカー（SC）ラン中に前方車を追い越したとして審議対象となっていた７選手の処分について、警告のみと発表した。

　また、前日のフリー走行で赤旗中に他車を追い越し、10グリッド降格のペナルティを受けていた角田裕毅（レッドブル）は当該行為を目撃し、チーム無線で苦言を呈した。

【画像】モデルや女優ら大物がズラリ…パドックを彩るF1ドライバーの“美しき妻や恋人たち”に注目！ 　今回上記の行動で審議対象となったのはキミ・アントネッリ（メルセデス）、オスカー・ピアストリ（マクラーレン）、シャルル・ルクレール（フェラーリ）、エステバン・オコン（ハース）、カルロス・サインツ（ウィリアムズ）、ピエール・ガスリー（アルピーヌ）、ランス・ストロール（アストンマーティン）の７選手。いずれもフィニッシュ後の出来事だったものの、コース上は「SC」が提示されている状況だった。

　類似のケースとして挙げられるのは、昨季のアゼルバイジャンGPでマックス・フェルスタッペン（レッドブル）がチェッカー後のバーチャルセーフティカー出動時に追い越しをして警告を受けた一件。その際のスチュワードの説明には「当該ドライバーをはじめ、他の全ての競技者に対して警告を与える。今後、同様の違反には、より重い処分が科される可能性がある」との文言があったものの、前回と同じ裁定が下った形だ。なお、今回も同様のコメントが出されている。

　前日のペナルティの影響もあり、入賞圏外でレースを終えた角田はSC中に他車を追い越しているマシンを見かけ、チームに以下のような無線を送った。

「僕は昨日、あの馬鹿げた赤旗中のペナルティを受けたんだから、今回も（追い越したドライバーは）ペナルティを受けるべきだよ」

　該当ドライバーにペナルティが出れば、入賞圏内に浮上する可能性があっただけに、角田にとっては残念な裁定となってしまった。

構成●THE DIGEST編集部

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