６月20日、バレーボールのネーションズリーグは女子の予選ラウンド第２週が香港で行なわれ、世界ランク５位の日本は前回女王のイタリア（同１位）にフルセットの末、２-３（23-25、25-16、15-25、25-20、17-19）で惜敗した。試合後には両チームの選手たちがコート内で記念撮影に収まるシーンが多く見受けられた。
【画像】イタリアを主戦にする石川真佑が伊主将と笑顔で握手

　開幕から全勝をキープして激突した両チーム。第１セットは日本がリードしながら終盤イタリアの逆襲にあい競り落とした。

　続く第２セットは主将の石川真佑、タイ戦で最多29得点を挙げた23歳の和田由紀子が得点源となり日本が奪い返す。第３セットをイタリア、第４セットは日本が再び取り返してタイブレークに持ち込んだ。

　勝負を決める最終セットも互角の展開となる。一進一退の攻防は日本が４度のマッチポイントを握ったが、パリ五輪金メダルのイタリアが驚異の底力を発揮。最後は日本のタッチネットとなり、惜しくも女王からの金星を逃した。
  　フルセットまでもつれた死闘だったが、試合後には微笑ましいシーンがあった。イタリアのエースであり、昨年のファイナル・ラウンドでMVPを獲得したパオラ・エゴヌと日本の福留慧美が腕を組み、笑顔でツーショットに収まった。２人はイタリア・セリエAのヴェロバレー・ミラノでのチームメイトであり、プレーや性格を熟知。この日も身長193センチのエゴヌの強烈スパイクをリベロの福留が体を張ってレシーブする場面が度々あり、パワフルな攻撃を食い止め続けた。

　同じく今シーズンからイタリアリーグの強豪イモコ・コネリアーノに加入したセッターの関菜々巳がチームメイトのサラ・ルイサ・ファール、モニカ・デ・ジェンナーロと笑顔でスリーショットに収まった。

　試合中は敵同士だが、コートを離れれば友好を温める。前回大会の決勝以来となった全勝対決は、イタリアに縁のある選手同士のスポーツマンシップが溢れた。

構成●THE DIGEST編集部

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