バレーボール

男子バレー日本を牽引する“剛腕サウスポー”宮浦健人、ドイツ戦20得点も底知れぬ貪欲さ「まだ少し不安定な感じ」【ネーションズリーグ】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.07.17

宮浦はドイツ戦でチーム2位の20得点を挙げた。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 ニッポン男子の剛腕が好調だ。

 バレーボールのネーションズリーグが7月16日から千葉大会が開幕。世界ランク6位の日本は同8位のドイツを3-1で下し、日本ラウンド初戦を快勝した。オポジットの宮浦健人は20得点をマークし、勝利に大きく貢献。パリ五輪1次リーグで敗れた難敵撃破に導いた。

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 自慢のサウスポーでドイツを蹴散らした。第1セットは落としたが、続く第2セットは日本が主導権を握ると宮浦の豪打が相手ブロックを弾きタイに戻した。

 第3セットは息詰まる接戦も、日本はキャプテンの石川祐希、高橋藍らが連続得点。終盤には宮浦の弾丸サーブが相手の守備を崩して22-22に追い付くと、再び宮浦が容赦ない強烈サーブで勝ち越しに成功。流れを変える貴重なサービスエースを挙げ、そのまま押し切った。

 第4セットは宮浦のスパイクから先制。日本の背番号4が再び弾丸サーブから相手の守備をかき乱すと、最後は自ら剛腕スパイクを決めて勝利を手繰り寄せた。

 試合後、宮浦は攻撃が嚙み合わなかった立ち上がりを課題に挙げつつ、「それぞれがメンタルを保ちながら切り替えられた。結果として勝ったのは良かったと思う」と初陣を振り返った。

 キャプテン石川に次ぐチーム2位の20得点を稼ぎ、サービスエースも重要なところで1本決めた。だが意外にも、「まだ少し不安定な感じはある」と本人は控え目。「自分自身のフィーリングが、まだ合っていない部分がある。少しずつ調整していけたら」と語り、次戦以降さらなる精度アップを見据える。
 
 宮浦はここまで予選ラウンドの得点源として攻撃陣をけん引。ドイツ戦前までチームは通算5勝3敗の4位と決勝ラウンド進出を射程圏内に捉えて千葉大会へ。本ラウンドからパリ五輪メンバーの石川と高橋、小野寺太志ら主力陣が合流した。「(チーム全体が)よりレベルが上がったと思います。でも、まだまだ自分たちのやれることはあると思うので、少しずつ調整しながら次の試合に向けて準備していきたい」と力強く答えた。

 17日はパリ五輪でも対戦したアルゼンチンと対戦する。高さと粘り強さを兼ね備えた難敵だが、「素晴らしい雰囲気で試合ができてますし、皆さんすごく応援してくれている。ファンの皆さんと一緒に戦いたい」とホームの声援を力に変えて連勝に意気込む。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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