JLPGAツアー2025シーズン第18戦「明治安田レディスゴルフトーナメント」が、無観客開催となる。会場周辺で熊の目撃情報が寄せられ、安全確保を最優先とする対応となった。

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　事の発端は７月16日の早朝。宮城県富谷市のゴルフ場近隣で熊の姿が目撃され、17日の大会初日は急遽中止。代替として、安全確認のための調査が行われた。

　調査には富谷市職員、地元猟友会（鳥獣被害対策実施隊）、宮城県警・大和署の生活安全課が出動。約３時間に渡りコース内の痕跡確認や聞き込み調査を行なった。熊の足取りを追った結果、ゴルフ場とは反対方向への移動が判明し、「コース内に熊がいる可能性は極めて低い」との見解が示された。

　それでも主催者側は慎重を期し、地元自治体や警察など関係各所と協議のうえ、７月18日から20日までの３日間を無観客で開催する方針を固めた。
  　大会関係者は「楽しみにしてくださっていたファンの皆さまに深くお詫び申し上げます。何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます」とコメント。チケットの払い戻しについては、追って案内される予定だ。

　無観客開催にあたっては、以下のような複数の安全対策が講じられる。

・朝、夕に富谷市鳥獣被害対策実施隊（猟友会）がコース外周を見回る
・朝、夕にコース外周で爆竹を鳴らす
・コース外周付近にラジオを設置して競技開催中も音を鳴らす
・コース全周を囲っている獣侵入防止フェンス沿いに獣が嫌う匂いを散布する
・コース内に監視員を配置する
・万が一、熊が出現した場合に備え、速やかに本部、選手、関係各所に連絡が取れる体制を整える
・万が一、熊が出現した場合に備え、コース内に緊急避難車両、緊急避難カートを配置する

　こうした異例の判断は、自然環境とスポーツイベントの共存がいかに繊細かを浮き彫りにしている。主催者側は「できる限りの安全対策を講じた上での判断」と説明しており、ファン不在とはいえ、選手たちの熱戦は予定通り実施される。

構成●THE DIGEST編集部

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