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競馬

タフな重馬場、厳しい外枠、欧州特有ラップ…完全アウェーの環境下で日本馬が凱旋門賞を勝つ日は来るのか

三好達彦

2025.10.08

ダリズはG1初勝利。鞍上のバルザローナ騎手はガッツポーズをみせた。(C)Getty Images

ダリズはG1初勝利。鞍上のバルザローナ騎手はガッツポーズをみせた。(C)Getty Images

 やや速めのミドルペースで進んだレースは、やや行きたがるクロワデュノールの先導でフォルスストレートを過ぎ、最後の直線へ向かうと一気に激しさを増した。

 鞍上のゴーサインを受けてラストスパートに入ったクロワデュノールだったが、伸びは見られず馬群にのまれ、アロヒアリイも末脚を失って後退。ビザンチンドリームはオープンストレッチを利してインから脚を伸ばす。しかしそれらを凌駕する切れ味で抜け出してきたのは、追加登録料(約2000万円)を払って参戦した2番人気のミニーホーク。一気に後続を突き放すが、それに追いすがったのが地元フランスのダリズで、一完歩ごとに差を詰めてミニーホークに並びかけると、激烈な追い比べをわずかに制して先頭でゴール。G1レース初勝利をビッグタイトルで達成した。

 直線で見せ場を作ったビザンチンドリームは掲示板内に健闘したものの、クロワデュノールとアロヒアリイは下位に力尽きた。また、昨年の2着馬で1番人気に推されたアヴァンチュールも馬群のなかで11着に沈んだ。
 
 大外枠から逃げを強いられた形になったクロワデュノールの北村友一騎手は、「最初から外枠は難しいなと思っていました。前に馬を置いてリラックスするという調教をずっとやってきていたので、そういうシチュエーションを作ることができなかったのが響いたと思います」とコメント。慣れない逃げを打たされ、力んだ走りでスタミナを奪われたことを示唆した。

 16着に大敗したアロヒアリイのクリストフ・ルメール騎手も、「直線まで手応えは良かったのですが、ペースが上がった時に加速することができなかったです。残念ながら今日の馬場は重かったですし、馬がこういう馬場に慣れておらず彼にとっては大変でした」と振り返り、タフさを増したロンシャンの馬場に敗因を求めた。

 一方で、ロスを最小限に抑えるインからの競馬で目を引く伸びを見せて5着に食い込んだビザンチンドリームのオイシン・マーフィ騎手は「道中内側をすり抜けられ、上手く乗れたと思っていますが、ただ勝てませんでした。今日は馬場が少し緩かったので切れ味を削がれましたが、馬の能力は間違いなくあり、ヨーロッパではG1級の力を持つ素晴らしい馬だと思います」と話し、そのポテンシャルの高さを称えた。
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