チーム代表のローラン・メキースは、「ユウキは10秒ペナルティーで多くの時間を失い、さらに我々のミスによってもう一度ペナルティーを受ける羽目となってしまった。彼になかなか運が向いていないのは残念だ。しかし、最後のスティントでは力強い走行を見せており、もしこの２つのペナルティーがなければ、ポイント争いをしていたはずだ」とのコメントを残した。

『F1.com』は「角田は序盤にストロールをスピンさせて10秒のペナルティーを受け、さらにピットインでチームが規定より早く車に触れてしまい……。これにより、彼が競争力を発揮する可能性は完全に断たれてしまった」と伝えたが、各国専門メディアもこの“二重ペナルティー”に言及し、オランダのF１専門サイト『RN365』は「レッドブルのミス。角田にとっては忘れたいレース」と見出しを打っている。

　ブラジルのF１専門サイト『F1 MANIA』は「角田はより厳しい週末を過ごした」、『GRANDE PREMIO』は「悲惨な結果」、前出の『NEXTGEN-AUTO』も「角田はストロールへの衝突に始まり、レッドブルが10秒ペナルティーを適切に遂行しなかった影響によるさらなるペナルティーの追加という悲惨なレースの末、サンパウロでのレースを最下位で終えた」と、それぞれ伝えた。
  「ブラジルGPの勝者と敗者」という形でドライバーを評したメディアでは、英国のF１専門サイト『PLANETF1.COM』が角田を「敗者」のひとりに選定し、「フェルスタッペンでも上手くマシンを操れない時、セカンドドライバーにとってそれはほぼ終わりを意味する。さらに、0.3秒ものタイム差があるとなれば、もはや結果は明らかだ。レッドブル全体にとって悲惨な状況の中では、角田も例外ではなかった」と寸評を綴っている。

　そして、同様の評価を下した英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、「ここまでくると、もう角田に同情してしまう。彼がレース中に２度のペナルティーを受けて最後尾でフィニッシュした一方で、チームメイトは途中でパンクに見舞われながらも、ピットレーンスタートから表彰台に駆け上がったのだから」と、チーム内での好対照ぶりを強調した。

　しかし続けて、「わずかに慰めとなる要素がある。それはメキース代表が、角田のクリーンエアだった最終スティントでのペースを、オスカー・ピアストリ（マクラーレン）やオリバー・ベアマン（ハース）と同等だったと評価した点だ。２度目のペナルティーがなければポイント圏内を争えていただろうと、チーム代表は主張している」とポジティブな点も挙げ、「それでもフェルスタッペンのレベルには遠く及ばないが、実際の結果よりははるかに評価できる内容ではあった」と寸評している。

構成●THE DIGEST編集部

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