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ラグビー

「8年間ずっと代表に行っていたんですけど…」姫野和樹が見据える3度目のW杯 リーグワンでの失地回復から目指す檜舞台

向風見也

2025.12.12

今年の夏から秋にかけての代表シーズンはスカッドから外れた姫野だが、3度目のW杯へ意欲は高まっている。(C) Getty Images

今年の夏から秋にかけての代表シーズンはスカッドから外れた姫野だが、3度目のW杯へ意欲は高まっている。(C) Getty Images

 社会人1年目から日本代表となり、2度のワールドカップに出た。19年の日本大会では力強い突進とボール奪取で史上初の8強入りに喜び、23年には主将を務めた。

 もっとも今年、ナショナルチームからは遠ざかった。約9年ぶりに発足して2年目のエディー・ジョーンズヘッドコーチ体制のもと、まずは7月の対ウェールズ代表2連戦に向けた招集依頼を辞退。その後はお呼びがかからぬまま、秋のキャンペーンを終えた。

「去年はコンディションが上がっていなくて、でも、自分たちのチーム状態として危ない位置にいた。無理をして(試合に)出た感じがあった。(6月までのシーズン終了後は)コンディションを整えないと…という話を(ジョーンズに)しました。その後は、エディーが(招集しないと)決めて…と」

 27年にはワールドカップオーストラリア大会があり、予選プールの組み合わせを決める抽選会はこの冬に済んだ。自身3度目となる大舞台への出場へ、姫野は「もちろん意欲はあります」と応じながら、地に足をつける。
 
「あまり先のことばかりを考えてもしょうがない。いまはリーグワンでトヨタを勝たせる。その延長線上に代表がある」

 取材に応じたのは12月3日。都内でリーグのメディアカンファレンスに出た。そこには他クラブの主力も集まっていて、なかには姫野のいない代表で奮闘した面々もいた。

 そのひとりは、東京サントリーサンゴリアスに移籍したての竹内柊平だった。姫野は竹内に「何サボってんねん…みたいなこと言われました」。控室でのやり取りを明かし、破顔した。

「(国内のプレシーズンの時期は)8年間、ずっと代表に行っていたんですけど(今年は)のんびり過ごせたというか、心身ともにリラックスできました。自分の身体にフォーカスしてトレーニングできました。身体の調子とラグビーに対する意欲は、すごく高まりました」

 開幕直前期の故障で晩秋のプレシーズンマッチは欠場も、オープニングゲームには間に合う。12月13日、愛知の豊田スタジアムに三重ホンダヒートを迎えてひと暴れする。

取材・文●向風見也(ラグビーライター)

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