専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
eスポーツ

eスポーツってそもそも何だ?市場の始まりとデジタル時代を生きるアスリートの姿を解説

龍田優貴

2020.09.15

出典:Newzoo/KADOKAWA Game Linkage<br />
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000007314.000007006.htmlより引用

出典:Newzoo/KADOKAWA Game Linkage
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000007314.000007006.htmlより引用

 ここからはeスポーツの黎明期をざっくりと振り返りつつ、昨今のeスポーツ人気に至った経緯を見てみよう。まずは1997年頃、欧米にて「Professional Gamers League」(以下、PGL)、「Cyberathlete Professional League」(以下、CPL)という2つのゲーム大会が始動。この開催に伴う形でゲーム関連企業がプレイヤーのスポンサーとなり、資金提供を受けながら企業の広告塔として役割を果たす”プロゲーマー”が誕生した。

 21世紀に突入すると、eスポーツという単語がコンピューターゲームの競技シーンにて流行。2000年に始まった「World Cyber Games Challenge」(韓国)、2003年開催の「Electronic Sports World Cup」(フランス)など、2000年代初頭は海外においてeスポーツの普及が進んでいった。
 
 実を言うと、日本の場合は”eスポーツ元年”と呼ばれる変化の兆しが何度か訪れている。その嚆矢となったのは2005年。eスポーツの世界大会「CPL2005」に出場する「SIGUMA」氏を、PC機器メーカーの株式会社アスクがスポンサーとしてバックアップ。まさに日本初プロゲーマーが産声を上げた瞬間だ。

 続いて2010年、『ストリートファイター』シリーズのプレイヤーとして多数の実績を誇っていた「梅原大吾」氏が、アメリカの周辺機器メーカーであるMad Catzとスポンサー契約を締結。対戦格闘ゲーマーとして名を馳せたプロゲーマーの夢に続けと言わんばかりに、日本の競技シーンもより一層の盛り上がりを見せた。

 その後は国内で競技シーンを支える委員会や連盟が次々と発足。そして2018年、「日本eスポーツ協会」、「日本eスポーツ連盟」、「e-sports促進機構」の3団体が統合して「JeSU」が設立された。以降は公共団体やアマチュアコミュニティ、ゲームメーカー主導のもと、国内大会の拡充やプレイヤーのスポンサー企業が相次ぎ、メディアで取り上げられたように本格的なeスポーツ元年が訪れる。

 では、具体的にeスポーツ大会はどのように行われているのか。『Dota2』の世界大会「The International」を筆頭に、eスポーツ大会と言えば高額な賞金ばかりがセンセーショナルに語られがちだが、ここで抑えておきたいのはリアルスポーツと共通している部分。どんなジャンルのゲームであれ、最初は何らかの予選を勝ち抜いて本戦に出場し、トーナメント形式か総当りのリーグ戦で優勝を目指す。
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号