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ゴルフ

渋野日向子のゴルフからアグレッシブさが消えた?最終日は“よそ行き“のゴルフは避けたい

山西英希

2020.10.04

 2日目にラインが読めなくなったことを気にしていたが、ポアナ芝という雑草が短い距離のパッティングに思いがけない影響を与えることが分かっただけでも収穫だろう。全盛期のタイガー・ウッズでさえ、ラウンド後に「ポアナ芝の影響で短いパットを外してしまった」と何度も語っていたものだ。せっかく米国まで遠征しているのだから、最後まで渋野らしいアグレッシブさを貫き通してほしい。
 
 終盤の8番パー4では第2打をピン右1メートルにつけてバーディを奪い、9番パー5では2オンに成功し、2パットでバーディを奪った。この2ホールで見せたゴルフこそ、渋野本来のスタイルのはず。残念ながら首位とは11打差離れているだけに逆転は難しい。メジャーチャンピオンとして結果を残さなければいけないと思っているのかもしれないが、そんなことは気にせず、最終日はどんどんピンを狙ってほしい。初日の前半で29をマークしたときは、だれもがワクワクした気持ちになっただろう。そうさせるところが渋野の魅力だし、それができる実力があるからメジャーにも勝てたのではないか。翌週にはメジャーの『KPMG全米女子プロ選手権』が控えている。そこで自分らしいゴルフをするためにも、最終日はよそ行きのゴルフだけはしてほしくない。

文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

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