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”絶対女王”の圧巻ラストランにライバルたちも脱帽「アーモンドアイはやはり強かった」

THE DIGEST編集部

2020.11.30

 一方、無敗で三冠を制した3歳馬2頭の連勝記録は止まったが、苦しいなかでの最後の追い比べで2、3着に追い上げた渾身の走りは立派というほかない。

 2頭の鞍上はともに「アーモンドアイはやはり強かった」と言を揃え、また「最後は苦しがってモタれていた(「まっすぐ走れなかった」の意)と激闘の様子を吐露するとともに、愛馬の健闘を労った。また、「もう(アーモンドアイに)リベンジするチャンスがないのが悔しい」と、他の関係者とは違った角度から女王の引退を惜しんだのは矢作調教師。勝負への強いこだわりにトップトレーナーの言葉らしさが滲む。
 
 レースを見終わって、いやというほどハートを揺さぶられたあとに、ふと頭に浮かんだ曲名があった。『幸せな結末』。故・大瀧詠一が1997年にリリースし、フジテレビの月9ドラマのテーマにも使われた曲だ。この曲名ほど、今年のジャパンカップに相応しい言葉はないのではないか。

”絶対女王”と呼ばれた馬がラストランを勝利で飾り、2歳下の牡牝のエースがそれに続いて2、3着に健闘する。夢の実現、希望の誕生、この二つのポジティブな要素しかない『幸せな結末』。私はまだ第40回ジャパンカップの激しい戦いと、そこから導き出された美しい結果に酔い続けている。これも永く競馬を見続けるモチベーションであり、同時に他の何物にも代えがたい大きな喜びである。

文●三好達彦
 

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