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ゴルフ

米国初の試合で“メジャーの洗礼”を受けた原英莉花。初日「83」とスコアを大きく崩した理由とは?

山西英希

2020.12.11

 この日のスタッツを見ても、フェアウェイキープ率は57・1%、パーオン率は44・4%と自分のゴルフをさせてもらえなかった原。せめてアプローチでピンに寄せることができれば耐えることもできただろうが、「バリエーションの少なさをすごく感じました」とすぐには対応できなかったようだ。

 それでも物は考えようで、シーズンオフへ向けて課題をたくさんもらったと思えばいいのではないか。仮に今大会に出場していなければ、国内ツアーの最終戦である『ツアー選手権リコーカップ』を制したことで、多少は気の緩みが生まれたかもしれない。しかし、海外メジャーの厳しさを目の当たりにし、自分に何が足りないのかを分かったことで、シーズンオフの課題が明確になる。師匠であるジャンボ尾崎にも具体的な対策を聞くこともできる。ましてや将来的には米ツアーを主戦場にしたいと考えているのだから、芝への対策は必須だといえる。それを考えるきっかけを与えられただけでも、今回の収穫は大きい。
 
「アプローチが難しいので、もっとグリーンの真ん中を狙えばよかったのにピンを見てしまいました。コースマネジメントが浅はかでしたね」と、技術以外の面でも教えられたこともたくさんある。あとは、残りのラウンドでドライバーの飛距離など自分のゴルフが通じる部分を見極めることができれば、この日の大叩きはけっして無駄にはならないはずだ。

文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

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