専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
ゴルフ

“天狗になっていた”十代から幾多の挫折も経験… 「勝因はメンタルです!」と言い切ったセキ・ユウティンがツアー初優勝を飾るまで

THE DIGEST編集部

2022.09.08

『ゴルフ5レディス』ではプレーオフでピンチを迎えながらも勝ち切った。本人もメンタルの強さで勝ち取ったとコメント。(C) Getty Images

『ゴルフ5レディス』ではプレーオフでピンチを迎えながらも勝ち切った。本人もメンタルの強さで勝ち取ったとコメント。(C) Getty Images

 アマチュア時代の実績を考えれば、なぜ日本のツアーで結果を出せないのか。プロテストで同期合格だった笹生優花は全米女子オープンを制し、西村優菜や吉田優利は国内ツアーで優勝を飾っている。さらには西郷真央や山下美夢有は今季大ブレイク中だ。彼女たちと戦った20年の『JLPGA新人戦 加賀電子カップ』ではセキが勝っていただけに、焦る気持ちがあっても不思議ではない。しかし、セキは自分の足元を見失わなかった。
 
「トレーニング方法を見直し、勝みなみさんから紹介されたトレーナーの方と全体的な軟らかさ、動きやすさをテーマに取り組みました。それがスイングに生きて、飛距離も伸びたんです」とセキ。昨年は225ヤードぐらいまでドライバーの飛距離が落ちていたが、今年は平均で30ヤードは伸びたという。

「260ヤード飛んでいますかね。いいショットなら280ヤード飛ぶときもたまにあります」と言うから驚きだ。さらに、「アイアンショットではドローボールとフェードボールを打ち分ける練習をしていて、難しいピンポジションでも攻められるようになりました」と胸を張る。確かに昨シーズンと比べて、パーブレーク率は16・12%(48位)から18・45%(18位)に上がっている。

 そして何より成長を感じさせたのが、メンタルの強さだ。『ゴルフ5レディス』では、最終日の14番ホールでボギー、15番ホールでダブルボギーを叩いたが、直後の16、17番ホールで連続バーディを奪っている。さらには、プレーオフ1ホール目でティショットを右に曲げるピンチを迎えた時も冷静にフェアウェイにボールを出し、3打目でグリーンをとらえて見せた。「今回の勝因はプレッシャーに負けなかったメンタルです!」と語ったセキ。日本で何度も挫折をしながらもその度に立ち上がってきたことで強い精神力を手に入れることができたのだろう。

 セキが目標とする選手は、同じ中国人で元世界ランキング1位のフォン・シャンシャンだが、彼女と同じ道を歩きたい夢もある。「やっぱり米女子ツアーが世界一なので、若いうちに挑戦したいと考えています」。世界への道のりはまだまだ遠いがその第一歩を踏み出したことは間違いない。

文●山西英希

著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、07年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。
【画像】セキ・ユウティンが東京タワーをバックに撮影した“美顔セルフィー”はこちら!

【画像】セキ・ユウティンが公開した“助手席の清楚なカノジョ”な一枚をチェック!

【画像】セキ・ユウティンが温泉宿で披露した“湯けむり美人”をチェック!
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号