プルシェンコ氏は「リョーシャ（ヤグディン氏の愛称）の言葉が私の元に伝わってきたんだ。彼がその対決イベントに出たがっているというね」と話し、その意図を明かした。

「だってもう誰も、リョーシャがどんなスケーティングをしていたかを知らないじゃないか！　みんな忘れてしまっているし、いまの若いファンなんて彼が氷上で滑っているところを観たことがないだろ。だから、ああいう言い方になった。イベントを盛り上げるための演出が必要だったんだ」

　そのうえで「私たちの小競り合いで注目度は十分高まったはずだ」と自画自賛し、「素晴らしいショーになるはずだから、ぜひとも実現させてほしいね」とコメント。さらに「多くのひとが企画を思いついたのは私の妻（名プロデューサーのヤナ・ルドコフスカヤさん）だと信じているようだが、大間違いだ。私のアイデアだよ」と胸を張った。
 
　そして最後にはオチも忘れなかった。「実はまだ、主催者から正式なオファーはもらっていないんだ」と告白し、「いまはフリーエージェントだからいつでも契約できるよ。ただし、二度のオリンピックチャンピオン（自身のこと）だ。条件が良くないと受け付けないよ。オファーを待っている」とジョークで締めた。

　実際に演出だったのならば、もっと早い段階でネタをバラしても良かったはずだが……。謎が謎を呼ぶ、まさに「プルシェンコ・ワールド」全開である。

構成●THE DIGEST編集部

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