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バレーボール

「制御不能の強さ」強豪ブラジル撃破で開幕7連勝の日本代表を海外解説者が絶賛!「クオリティと個性を見せつけた」【男子バレーVNL】

THE DIGEST編集部

2023.06.24

 しかし、追い込まれたブラジルが息を吹き返す。第3セット序盤からミドル2枚を入れ替えリズムを取り戻し始めた相手を、日本は僅差で追う。だが、中盤以降にレセプションの安定を欠くなどして2度にわたり連続ブレークを許し、そのままこのセットを献上。第4セットは再び追いかける展開から高橋藍のバックアタックで1度逆転するが、サーブとレセプションでミスが出て再び劣勢に。終盤に訪れた反撃の機会を活かせず、勝敗の行方はフルセットへともつれ込んだ。

 運命の第5セットは、開始から両者の意地がぶつかり合う。大接戦のまま11-11で突入した終盤、石川のバックアタックで逆転に成功。時速140kmのエースで流れを引き寄せた宮浦が、豪快弾でマッチポイントを奪う。そのたびに粘るブラジルが必死の阻止を続けるが、日本は一度たりとも逆転を許さず。宮浦が呼び込んだ7度目のマッチポイントで、相手守備をサーブで崩した石川が2段トスを供給すると、そこへ飛び込んだ高橋藍が渾身の一打でブロックアウトを奪いゲームセット。日本がブラジルから30年ぶりの勝利を収め、7連勝に華を添えた。
 
 石川が試合最多の27得点(アタック25、エース2)、宮浦は24得点(アタック22、ブロック1、エース1)、高橋藍も21得点(アタック19、エース2)を記録。日本はアタックで合計73得点を挙げて67得点のブラジルを上回った。

 強豪との戦いで味わってきたあと一歩の壁を、チームで築き上げた自信で克服。決して快挙ではない必然の勝利だった。

 国際バレーボール連盟の配信サービス『Volleyball World TV』で実況解説を務めたデーブ・ロジャー氏は、龍神NIPPONの戦いぶりに、「見事に統制されたチーム」「制御不能の強さ」「日本代表のクオリティと個性を見せつけられた」と感嘆するばかりだった。

 日本は休養日を挟み、現地6月24日に行なわれる第2週最終戦で同9位アルゼンチンと対戦する。

文●佳子S.バディアーリ

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